頑張った日の後には、仕事帰りにふらっと寄り道して晩ごはんはいかが?
1人でご飯って少しハードルが高い? 実は、中央線沿線にはソロ客歓迎のお店がたくさんある。メニューの内容だったり、お店の雰囲気も優しい気遣いがいっぱい詰まっている。
毎日の通勤は中央線、きっとそんなあなたに役立つ連載だ。
阿佐ケ谷駅
ソロ飯が楽しすぎるカウンターバルで、お酒と共に有機野菜たっぷりの家庭料理を
今夜は気兼ねなく一人飲みを楽しみたい気分。女性のソロ飯ビギナーにとって、そんな時に安心して入れるのは女性店主がいる店だろう。仕事の悩みや健康のこと、趣味の話に恋愛トーク。友達や同僚にはちょっと話しにくいようなことも、気さくな女性店主が相手なら、ついついおしゃべりが弾みそう。今回訪ねた阿佐ヶ谷の『リサバル』も、女性のおひとり様が多い店なのだ。
こぢんまりと路地裏に佇むカウンターバル
阿佐ケ谷駅北口の高架沿いを中心に、カフェやレストラン、居酒屋、バーなどが軒を連ねるスターロード商店会を西へ。賑やかな繁華街と落ち着いた住宅街が交わる、そんな路地裏にあるのが「リサバル」だ。入口は木枠のガラス扉になっていて、中の様子が一目瞭然。店の様子が事前にわかるのはソロ飯ビギナーにはありがたい。
店内は白い壁にナチュラルウッドのカウンター&チェア。奥にはワインセラーも設置されている。キッチンの棚には果実酒やシロップ漬けなどの瓶がずらり。
「ここを借りた時、友人に協力してもらってリノベーションしたんです。棚もカウンターも全部手作りなんですよ」と教えてくれたのは店主の高田リサさん。元々は輸入代理店で食のイベントに関わる仕事をしていたが、好きが高じて店を始め、2023年11月に7周年を迎えた。
「ここを借りた時、友人に協力してもらってリノベーションしたんです。棚もカウンターも全部手作りなんですよ」と教えてくれたのは店主の高田リサさん。元々は輸入代理店で食のイベントに関わる仕事をしていたが、好きが高じて店を始め、2023年11月に7周年を迎えた。
食べることも飲むことも大好き、というリサさん。メニューに並ぶお酒の種類も豊富だ。ビールやハイボールはもちろん、季節のフルーツや梅干しを使った自家製サワーも魅力。グラスワインは赤、白、ロゼにオレンジが1~2種類ずつ、ボトルワインは約20種類、日本酒は冷から熱燗向きまで7~9銘柄(季節や入荷によって変動)をそろえる。カウンター越しに会話を楽しみながら、気づけばもう一杯……とお酒が進んでしまいそう。
料理は野菜を使ったメニューが多い。「お酒のアテに野菜中心の料理をそろえることで、罪悪感もちょっと減るかなと思って(笑) 身体が心地好いと実感できる料理が好きですね」
料理は野菜を使ったメニューが多い。「お酒のアテに野菜中心の料理をそろえることで、罪悪感もちょっと減るかなと思って(笑) 身体が心地好いと実感できる料理が好きですね」
有機野菜たっぷりのお通しセットからスタート
席につくと、まずはお通しとして、農家直送オーガニック野菜のおバンザイ盛り合わせ980円がサーブされる。ドリンクは生ビール580円をチョイスした。
この日のお通しのラインナップは中央下から時計回りに、カボチャのサラダ、えびとピーマンのハーブ炒め、小松菜とひじき煮、さつまいものスパニッシュオムレツ、揚げ八頭の醤油絡め、ラディッシュとインゲンの胡麻酢和え。有機栽培の農家から週に一度送られてくる旬の野菜を使った、その時期ならではのおばんざい6〜7品がワンプレートにセットされる。
「食材の食感を楽しむのが好きなので、歯応えのあるもの、ないものを組み合わせるようにしています。味に関しても、甘い・辛い・酸っぱいのバランスを考えながらメニューを決めています」という言葉通り、野菜のさまざまな表情を味わえる。
この日のお通しのラインナップは中央下から時計回りに、カボチャのサラダ、えびとピーマンのハーブ炒め、小松菜とひじき煮、さつまいものスパニッシュオムレツ、揚げ八頭の醤油絡め、ラディッシュとインゲンの胡麻酢和え。有機栽培の農家から週に一度送られてくる旬の野菜を使った、その時期ならではのおばんざい6〜7品がワンプレートにセットされる。
「食材の食感を楽しむのが好きなので、歯応えのあるもの、ないものを組み合わせるようにしています。味に関しても、甘い・辛い・酸っぱいのバランスを考えながらメニューを決めています」という言葉通り、野菜のさまざまな表情を味わえる。
かつて茨城で自ら野菜を作って生活していた経験もあるというリサさん。その時に出会った有機農家・阿部さんの作る野菜のおいしさに惚れこみ、「いつかこの人の野菜を使って店をやりたい」と思ったのが開業のきっかけだったそう。さらに来年からは藤沢市の若手農家が作る野菜も使用する。リサさんいわく「若い農家さんはチャレンジング。ベテラン農家さんが作る野菜とも一味違って、これもまた面白い」。畑仕事の経験があるリサさんだからこそ、野菜に対する知識は豊富。野菜のアテを楽しみながらの野菜談義も楽しそうだ。
手をかけて丁寧に作る料理の数々
続いてオーダーしたのは、自家製ベーコンとりんごのチーズ揚げ春巻き450円。ベーコンとチーズの塩気、ほんのり甘いリンゴの塩梅が絶妙! 合わせるドリンクは甘くない生姜ハイボール680円。すっきりとした飲み口で、揚げ物にもよく合う一杯だ。
ラムとパクチーの水餃子850円は、通常2名で食べるとちょうど良いサイズだが、女性ひとりのお客さんにはハーフ550円での提供もしてくれる。他にもハーフ対応できるメニューがあるので、気になった料理があれば相談してみると良さそうだ。
春巻きや水餃子は、季節や仕入れによって中身は変わるものの、定番のメニュー。餃子の皮や具材のベーコンは手作りだという。
春巻きや水餃子は、季節や仕入れによって中身は変わるものの、定番のメニュー。餃子の皮や具材のベーコンは手作りだという。
「ここはちょっと奥まったところにあるので、人目につきにくいんですよね。だからゆっくりとお酒を楽しんでいかれるおひとり様も多くて。色々なお話を聞けるので楽しいですよ」。そんな話をしながら「はい、どうぞ」。最後の一品の登場だ。
牡蠣とブロッコリーのエスカルゴバター950円に、自家製天然酵母の全粒粉パン250円をプラス。ニュージーランドでワイン農園を営む友人が造る自然農のワインにもよく合う一品だった。
少し欲張ってしまったかなというラインナップだったが、リサさんの料理は味付けが控えめ。素材の味を堪能しながら気づけば完食してしまった。
お酒に手料理にリサさんとのおしゃべりで、お腹も心も満たされる、一人飲みにぴったりな一軒。
店はリサさんが一人で営業しているので、来店前には来店の旨を電話で一報いただきたいとのことだ。
少し欲張ってしまったかなというラインナップだったが、リサさんの料理は味付けが控えめ。素材の味を堪能しながら気づけば完食してしまった。
お酒に手料理にリサさんとのおしゃべりで、お腹も心も満たされる、一人飲みにぴったりな一軒。
店はリサさんが一人で営業しているので、来店前には来店の旨を電話で一報いただきたいとのことだ。
自らが釣る旬の魚がメニューに並ぶことも
定休日はアクティブに活動するというリサさん。早朝から三浦や房総半島などに釣りに出かけることも多いそう。釣りの成果はもちろん、店のメニューに登場。アジやサバ、イカやタチウオなどが刺身やカルパッチョ、フライなど、さまざまな料理で提供されるという。釣果はInstagramなどにアップされるので、鮮度抜群の魚が食べたくなったらぜひチェックしてみて。
DATA
取材・文・撮影=篠原美帆
上記の情報は2023年11月現在のものです。
※料金・営業時間・定休日などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
※表記されている価格は税込みです