友人や家族など大切な方と会うときは、中央線沿線ならではの手みやげを持っていこう。
地元の素材を取り入れていたり、その土地の個性が表れていたりと、中央線の手みやげには地域の話題がたくさん詰まっている。そんな一品を持参すれば、あなたが暮らす街の話題で盛り上がるかも。
中央線沿線にお住まいの方、中央線をよく利用される方必見の連載。
西荻窪駅
西荻窪で手みやげを買うなら、旬のフルーツを味わうひんやりスイーツ/アイスみたいな不思議なおもちはいかが?
個性豊かな中央線沿線の中でも、西荻窪は特に個性的な個人店が多く存在するエリア。大通りから路地裏まで思わず足を止めてしまうスポットが点在する、散歩マニアには誘惑の多い街なのだ。今回ご紹介する手みやげは、季節限定のひんやりスイーツと、“西荻らしさ”全開のユニークなおもち菓子。夏休みやお盆で人と会う機会が増えるこの時期、西荻らしいスイーツをお供に出かけよう。
みずみずしい旬のフルーツが主役のひんやりスイーツ
パティスリー ホソコシ [ケーキ・焼菓子]
オーナーシェフの細越誠さんは、フランスのプロバンス地方やブルターニュ地方にある、パティスリーやショコラトゥリー、レストランなどで修業。細分化されたフランスの食文化をそれぞれの名店で学び、研さんを重ねてきた。帰国後には、『中国飯店 倶楽湾(くらわん)』の立ち上げからシェフパティシエに就任。提供するデザートが評判になり、当時パティスリー出店にまで至った。その後2019年に、自身の名を冠し、独立開業したお店が『パティスリー ホソコシ』だ。
この日店頭に並んでいた季節限定のペッシュメルバ750円は、旬のモモをさらに追熟後、丁寧にコンポートに。寒天ジュレをつややかにまとわせた、目にも涼しげなスイーツ。本来のペッシュメルバ(ピーチメルバ)はアイスクリームにモモのコンポートを添えたスイーツだが、こちらはテイクアウトで楽しめるように、アイスクリームの代わりにバニラビーンズをふんだんに使ったクレームブリュレにアレンジ。フランボワーズのジュレの酸味、彩りも良いアクセントになっている。
今年は猛暑の影響でモモの旬が早く、8月末頃には販売終了の予定。その後は、モモをブドウに替えた新作「ビジュー」が登場する予定だ。「宝石」と名付けた巨峰のジュレは、まるでアメジストのようにキラキラと輝くオーナーシェフの自信作とのことなので、楽しみにしたい。
当日店頭に並ぶ数に限りがあるので、ぜひ事前予約を。
また果実感たっぷり、創作ジュレ380円(3個入り1300円ほか)も夏の手みやげにぴったり。グレープフルーツにバジルを合わせるなど、フランスのエスプリを感じるこだわりの品々だ。
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SNSでも話題! アイスみたいなかわいいヤツ
おもちくらぶクリエイト[餅菓子・雑貨]
古書店やギャラリー、アンティークショップなどが多く、中央線沿線の中でも独特な雰囲気を持つ西荻窪。クリエイター色の強さもこの街の魅力だ。『おもちくらぶクリエイト』に並ぶおもち菓子たちも、西荻カルチャーにすっかり溶けこみ、なんだか居心地が良さそう。店の扉を開けると手作り感満点の“自販機(っぽい何か)”がお迎え。そんな遊び心に思わずニヤリ。
おもちバー250円は抹茶やよもぎ、ソーダ味など全13種類。うさぎの顔が張り付いたうさぎのバー500円は全6種類。国産水稲餅米100%の本格きねつき餅に砂糖などを加え、100円ショップで購入したというアイスキャンディ型を使って形を整えた新感覚のおもち菓子。もちもちと、のびのある柔らかさと、ほんのり優しい甘さが印象的だ。元々、和菓子店の餅菓子がきっかけで誕生した菓子なので、味は折り紙付き。小さな目と黄色いほっぺがついていることで、今にも走り出しそうな可愛らしさ。口がないことで、笑っているのか喜んでいるのか、はたまた怒っているのか……。その感情は見る人に委ねられている。
楽しい席では盛り上げ隊長に、慰めたり励ましたりしたいときにはそっと寄り添ってくれるような、ちょっと不思議なお菓子なのだ。パーティや女子会に連れて行けば、きっと話題の中心になるはず!
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取材・文・撮影=篠原美帆
上記の情報は2023年7月現在のものです。
※料金・営業時間・定休日などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
※表記されている価格は税込みです。