ユーモラスな表情にアフリカ魂が宿る
長坂駅
アフリカンアートミュージアム [長坂駅]
「アフリカンアートは、ピカソやマチスなどに多大な影響を与えたことから、西欧では高く評価され数多くの美術館や博物館があるんですが、日本では当館以外、展示施設がほとんどないですね」と言う館長の伊藤満さんが、自らのコレクションを基礎に収集して、2010年に開館。収蔵数は約2500点にも及び、春夏はアフリカンアート、秋はオセアニアやアジアの民族美術とアフリカ美術を併せたテーマ展と、年に2~3回、企画展を開催する。
アフリカンアートは欧米の影響が入る1945年以前の、アニミズム信仰が信じられていたころのもので、そのほとんどは儀礼に用いられたものばかり。人や動物をデフォルメしたユニークなもの、実在しない形のものなど、実は同じ国や村でも民族ごとに伝わる創世神話や信仰も異なるため、姿形が多様。「アフリカでは自然界にない整った形のものは作りません」と、マスクも立像も、シンメトリではなく、正方形、直線、真円を用いない。そのすべてがアフリカの人たちの精神を宿したものだ。
フェアトレードの雑貨が目白押しのミュージアムショップも忘れずに。アフリカの手仕事は、自然をモチーフにした大胆な柄、色使いが個性的。お気に入りを見つけたい。
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DATA
JR中央本線長坂駅から徒歩26分。
9時30分〜17時(入館は16時30分まで)、土曜13時〜ギャラリートークあり。
火・水(祝は営業)・12月〜3月休(7・8月は無休)。
入館料800円(学生700円)
山梨県北杜市長坂町中丸1712-7 ☎0551-45-8111
2023年9月14日〜11月30日は『ART OF SPRITS 祈りの美術』展を開催。
http://www.africanartmuseum.jp/index.html
https://www.instagram.com/africanartmuseumjp
取材・文=林 さゆり 撮影=原 幹和
※上記の情報は2023年10月現在のものです。
※料金・営業時間・定休日などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
※表記されている価格は税込みです。
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