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素朴な甘みが香る、しっとりふわふわ系
上野原駅
高嶋屋酒饅頭店 [上野原駅]
甲州街道沿いの小体の店は昭和4年(1929)の創業。
ガラス戸で隔てた工房は動線を考慮し、使い勝手のいい機器を取り入れ、整然と整えられているのが印象的だ。
3代目店主の清水博さんは、「親父は元車の整備士で、機械をあれこれ改良して使っていたんです。メーカーの人が見学に来るほどでした」と、懐かしむ。
対して、3代目は研究肌。かゆに麹を加えて作る酒種の発酵には木樽を交互に用い、雑菌をなくし、酵母菌だけを育てる工夫を厭わない。また、随所に計器を設置。室温、湿度、発酵温度、時間など、工程ごとにつぶさにチェックし、最良のタイミングを測る。
引き戸棚式の発酵器は、上下、左右の場所次第で異なる温度・湿度を見極め、こまめに発酵場所を入れ換える念の入れようだ。そして蒸し終えると、畳表の上で熱と余分な水分を飛ばしていく。目の前に転がる酒饅頭は、表面がツヤツヤピカピカだ。
あんまんを筆頭に、神奈川県清川村産の味噌をたっぷり用いた甘辛味噌、塩鮭を蒸し焼きしてほぐしいれた魚(とと)まんも人気で、各1個100円。6個以上で包んでくれる。頬張れば、生地はしっとりふわっふわ。口中で広がる甘みと香り、そして餡のバランスが絶妙だ。
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DATA
JR中央本線上野原駅北口から徒歩22分。または、駅南口から光電製作所前行き富士急バス約9分の日大明誠高校入口バス停下車、すぐ。
9時〜15時ごろ(売り切れ次第終了。予約が確実)、水休。
上野原市上野原1611 ☎0554-63-0641
取材・文=林 さゆり 撮影=加藤熊三
上記の情報は2024年3月現在のものです。
※料金・営業時間・定休(休館・休園)日、イベント内容・期間などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
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