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- 神前結婚式、創始の神社。縁結びの御利益があると名高い、東京大神宮

御朱印やかわいらしいお守りが目当ての神社巡りが趣味という人が増加中。神社はそれぞれに伝わる由来があり、街の歴史との関係も深い場所だ。神社からお散歩をスタートすると、何度も訪れている駅も、初めて降りる駅も、これまでとは違う景色が見えてきそう。
気分も晴れ晴れ、中央線から神社さんぽに出かけよう!

飯田橋駅
神前結婚式、創始の神社。縁結びの御利益があると名高い、東京大神宮
飯田橋駅から徒歩約5分の場所にある東京大神宮は、「東京のお伊勢さま」として親しまれ、縁結びに絶大な御利益があるといわれており、若い女性を中心に参拝者が絶えない。「お参りしたあと短期間で恋人ができた」など参拝者の声がメディアに取り上げられることもあって、週末ともなると遠方から訪れる人も多い。最近は、就職やプラチナチケットの入手など、もっと広い意味でご縁を結んでほしいと願う人も増えているとか。神聖な空気が漂う境内で、あなたも良縁の成就を願ってみては?
「東京のお伊勢さま」。縁結びの御利益の由来は?

境内は緑も豊かな都会のオアシス。
東京大神宮といえば、なんといっても縁結びの御利益が有名。伊勢神宮は、縁結びの神様というわけではないのになぜ? その背景には複数の理由がある。
祭られている神様は、全部で6柱。伊勢神宮内宮の天照皇大神(アマテラススメオオカミ)と、外宮の豊受大神(トヨウケノオオカミ)に加えて、天照皇大神に仕えた倭比賣命(ヤマトヒメノミコト)と、造化の三神(ぞうかのさんしん)と呼ばれる天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)、高御産巣日神(タカミムスビノカミ)、神産巣日神(カミムスビノカミ)だ。
縁結びに関係が深いのは、古事記の最初にだけ登場する造化の三神。天地万物の生成化育の神であることが、結びの働きを司るとされている。
そしてもうひとつの背景が、結婚式を神社の神前で行う慣わしを創始した神社が、東京大神宮であるということだ。

最盛期には1日9組も結婚式があったそう。(写真提供=東京大神宮)

花手水は七夕や重陽の節句の時期などに施される。
花言葉は「幸福が訪れる」。2つの鈴蘭が寄り添うお守り

修学旅行生も訪れる知名度の高さ。
授与品は種類も豊富で、お守りだけでも40種類以上が並ぶ。オーソドックスな袋形、季節によってデザインが変わるものやキャラクターがデザインされたものなど、目移りしそうなほどだ。

願い事を書く台も広めでうれしい。

縁結び鈴蘭守は初穂料800円。(写真提供=東京大神宮)
【立ち寄りスポット】伊勢のセレクトショップ『ISEMISE(イセミセ)』

東京大神宮通りに面した角に立地。
食品や雑貨、工芸品、アクセサリーなど、伊勢神宮から程近い「おはらい町通り」にも並ぶおみやげ物、伊勢市内で長く愛されている特産品などが100種類以上揃っている。その品揃えは、伊勢市から訪れた人が「伊勢市内にも、伊勢のものがこんなに揃う店はなかなかない」と驚くほどだとか。

伊勢古里屋の伊勢うどん。
この「伊勢古里屋の伊勢うどん」は、ゆでるだけで本格的な伊勢うどんが食べられ、日持ちもするというのでおみやげにもおすすめ。参拝後に自宅で食べればお伊勢参り気分を楽しめるし、誰かにプレゼントすると話が弾みそう。

季節に合わせた商品も並ぶ。
都会の中の清らかな空間で気分転換
飯田橋駅周辺は高層ビルも増えたが、その一方で小規模な雑居ビルの間に個性的な飲食店が立ち並ぶなど、和やかな空気に日頃の緊張も綻ぶ。そんな街を通って東京大神宮の境内に入ると、空気は一変。清潔に整えられた境内では、神聖な場所らしい凛とした空気に触れられる。都会の神社ということもあり、夜は21時まで開門。1日頑張った日の夕方や休日に、散歩を兼ねて訪れてみたら、新たな出会いやきっかけにも前向きな気持ちで対応できそうだ。
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取材・文・撮影=野崎さおり
上記の情報は2024年9月現在のものです。
※料金・営業時間・定休日などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
※表記されている価格は税込みです。
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