友人や家族など大切な方と会うときは、中央線沿線ならではの手みやげを持っていこう。
地元の素材を取り入れていたり、その土地の個性が表れていたりと、中央線の手みやげには地域の話題がたくさん詰まっている。そんな一品を持参すれば、あなたが暮らす街の話題で盛り上がるかも。
中央線沿線にお住まいの方、中央線をよく利用される方必見の連載。
西荻窪駅国立駅
爽やかな初夏到来! わらび餅で涼感をお届け
新緑が映え、心も躍る爽やかな季節。この時期におすすめなのは、ひんやりちゅるんと涼やかな食感と、とろけるような口当たりが心地よい「わらび餅」。和菓子職人が丹精こめて練り上げたわらび餅を手に訪ねれば、久しぶりのあの人ともきっと会話が弾むはず。
この記事の目次
本わらび粉100%で練り上げる、贅沢な逸品
御菓子調進所 一真菴(いっしんあん)[国立駅/和菓子店]
国立で創業して20余年。店主の柳瀬真さんは、東京屈指の和菓子の名店「一幸庵(いっこうあん)」(茗荷谷)の店主・水上力さんのもとで修業を重ねた、生粋の和菓子職人だ。選び抜いた素材を使い、“本物の和菓子”を作り続ける姿は師匠譲り。店の看板は、採取量の少なさから希少となった上質な本わらび粉のみを使い、水を加えて一気に練り上げる本わらび餅。師匠の背中を見て学んだという渾身の逸品だ。ちゅるんと瑞々しいわらび餅はうっすらときな粉をまとい、風味の良い小豆色のこし餡を包みこむ。口に含めばスゥッととろけてしまう口溶けの良さ、そしてともに広がる清涼感が絶妙な塩梅。「本当のわらび餅を届けたい」、その一心で真摯に向き合う職人魂は多くの人を魅了している。
一真菴のわらび餅は、餡にもたっぷりと水を含み、とても柔らかい。気温の高い時期は傷みやすいため、例年6月末頃から9月の彼岸明け頃までは販売を休止する。
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冷やしておいしい、きな粉たっぷりわらび餅
是清(これきよ)のわらび餅 西荻窪本店[西荻窪駅/和菓子店]
西荻南口仲通街のアーケード内。屋台のような佇まいで目を引くのが、都内でも珍しい、わらび餅を主としたこの店だ。店主・髙橋卓さんは約10年、都内和菓子店で修業した後に独立。立ち上げたたい焼き店「純な」で並行してわらび餅も販売すると「初夏から夏にかけて、本当によく出るんです」とそのポテンシャルの高さに早くから注目。2021年7月、地元・西荻窪にわらび餅メインの店をオープンした。さらには自身がスイーツ部門をプロデュースしたカフェ「INOKASHIRA BOB KITCHEN」(2022年3月オープン)でもわらび餅を提供している。ぷるんとした食感に仕上げるわらび餅は、わらび粉にレンコン粉を配合。丁寧に練り上げて一晩寝かせ、翌日の朝に切り分けたものが店頭に並ぶ。出来立て餅を優しく受け止めるのは、湿気を吸いにくい特殊加工がほどこされた“泣かないきな粉” 。さらりとした食感を損なわず、手みやげにも最適だ。
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取材・文・撮影=篠原美帆
上記の情報は2022年4月現在のものです。
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