友人や家族など大切な方と会うときは、中央線沿線ならではの手みやげを持っていこう。
地元の素材を取り入れていたり、その土地の個性が表れていたりと、中央線の手みやげには地域の話題がたくさん詰まっている。そんな一品を持参すれば、あなたが暮らす街の話題で盛り上がるかも。
中央線沿線にお住まいの方、中央線をよく利用される方必見の連載。
阿佐ケ谷駅豊田駅
新年のご挨拶には、笑顔を届ける中央線のまんじゅうを手みやげに
2023年、新しい年がやってきた! 今年はどんな年になるのだろう。そんな期待感とともに迎えた新年、昨年もお世話になった方へご挨拶に伺う機会も多いだろう。そんなときの手みやげには、新年にふさわしい定番和菓子のまんじゅうを。素材の味が引き立つシンプルなおまんじゅうは、おせちやお屠蘇(とそ)との相性も抜群だ。そして、せっかくならあの人を笑顔にしてくれるような、かわいらしいものを選びたい。新しく迎えたこの年が、笑顔あふれる幸せな一年になりますように。
愛らしいフォルムのまんじゅうに心和む
うさぎや [阿佐ケ谷駅/和菓子店]
『うさぎや』といえば、名物はどら焼き。遠方からこのどら焼きを求めて訪れる人も多く、こぢんまりとした店には行列が絶えない。
現在、店を切り盛りするのは二代目の瀬山妙子さん。妙子さんの母が戦後まもなく西荻窪で店を始め、1957年(昭和32)に阿佐ヶ谷に移転。昭和9年生まれの妙子さんは、初代の母と共に18歳から店を手伝ってきた。阿佐ヶ谷に移転してきた65年前、阿佐ケ谷駅はまだ高架になっておらず、店のすぐ裏を中央線が行き来していたという。
店頭の対面式カウンターには商品がひとつずつサンプルとして陳列されている。どら焼きをはじめ、上生菓子や最中、団子に大福、お赤飯なども並んでいる。サンプルを見ながら欲しい商品を注文すると、奥から商品が運ばれてくる。このスタイルは昔から変わっていない。
うさぎ万頭はどら焼きに並ぶもうひとつの人気商品。コロンとしたまぁるいフォルムの真っ白いボディ。真っ赤なお目目に長い耳。ひとつひとつ手描きのうさぎたちは、少しずつ違った表情。その愛らしさには、きっと顔がほころんでしまうはず。厳選した小豆をグラニュー糖のみで焚くシンプルなあんは、うさぎやの基本の味。甘さは控えめで、豆の風味がしっかりと味わえる。美しい紫色をしているのも印象的だ。
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素材の味が引き立つまんじゅうを電車BOXで
紀の國屋 本店 [豊田駅/和洋菓子店]
豊田駅北口の駅前ロータリーから約450m。交差点の一角に一ある際目立つレンガ調の建物が、和洋菓子店『紀の國屋』の本店だ。創業は1961年(昭和36)。上生菓子や団子、大福などの和菓子だけでなく、ケーキやパイなどの洋菓子もそろえ、長く地元に愛される地元密着の菓子司だ。本店のほかに、豊田駅前店(JR中央線豊田駅からすぐ)、日野店(JR中央線日野駅から徒歩3分)、河辺店(JR青梅線河辺駅から徒歩11分)がある。
新年の手みやげにおすすめなのは、栗一粒1個220円。裏ごしした栗をあんとして使う一般的な栗まんじゅうと違い、渋皮付きの栗が丸ごとひとつ入っている。白インゲン豆を炊き上げた白あんと共に味わえるぜいたくな一品だ。また、宇治抹茶を皮とあんにたっぷり使用した抹茶饅頭1個180円もおすすめ。口に含んだときにふわりと広がる抹茶の豊かな香りが魅力的。
化粧箱は6個入り(組み合わせも可)から用意があるが、中央線沿線のみなさまにぜひおすすめしたいのは電車BOXセット(栗一粒4個入り1230円、抹茶饅頭4個入り1070円)だ。オレンジ色の車両をかたどった“紀の國屋号”は、しっかりとした作りで、食べ終わった後は小物入れとしても活躍しそう。創業年や豊田・日野の文字がさりげなくデザインされていて遊び心も満載。新年の集まりに話題を添えてくれること間違いなしだ!
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取材・文・撮影=篠原美帆
上記の情報は2022年12月現在のものです。
※料金・営業時間・定休日などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
※表記されている料金は税込価格です。