駅の南口から伸びる阿佐谷パールセンター商店街。ぐぐっと南下すると、酒瓶とポップが賑やかに彩る1924（大正13）年創業の酒屋が立つ。世界各地のビール約250銘柄、ワイン約200銘柄に加え、日本酒も圧巻の品揃え。「昔の酒屋には角打ちがあったものです。その情景を復活させたくて」と、3代目店主の三矢治さんは倉庫を片付け、2012年に角打ちを再開。厳選日本酒とワインのコップ酒が1杯350円～角打ちでき、GＷから秋にかけては樽替わりのクラフト生ビールで喉を潤せるが、せっかくならば日本酒を。瓶替わりで銘柄は変わるが、おすすめは『the GANG』シリーズだ。実はこの酒、三矢さんが群馬県渋川市の酒蔵さんと意気投合したことがきっかけで、誕生したもの。長野県大町市、富山県南砺市の酒蔵も参加し、酒米、磨き、仕込みを変えた3蔵3種を用意。「群馬の純米吟醸はフルーティ、長野の純米大吟醸はスモーキー、富山南砺の純米は旨みある辛口。姉妹版の青森県鰺ヶ沢町の『RED NECK』は昔ながらの日本酒です」。レジで購入し、いざ角打ち場へ。酒屋の奥、扉を抜けた先はさながら秘密基地。セルフサービスの駄菓子の串カツをつまみに飲むひとときは瞬く間。不定期で鮨職人を招くイベントもあり、要チェックだ。