店主の酒井孝司さんは、イタリアンやフレンチ、和食店などで腕を振るってきた料理人。友人が営む中目黒の居酒屋で「なにか新しいことをしよう！」と、空き時間にラーメンを出したのが、始まりだ。看板メニューの唐唐郎らーめん800円は「僕自身、辛さが苦手なんです。そんな自分でも食べられるような味にしようと思って」と、辛さと旨味の調和を考えた。中太の麺に絡むのは、西京味噌、麹味噌、赤味噌の3種が溶け込んだ甘エビ出汁と、白湯（パイタン）のダブルスープ。口に含めば、スープに含まれた唐辛子の華やかですっきりした風味がこっくりした甘味を引き立てる。