頑張った日の後には、仕事帰りにふらっと寄り道して晩ごはんはいかが?
1人でご飯って少しハードルが高い? 実は、中央線沿線にはソロ客歓迎のお店がたくさんある。メニューの内容だったり、お店の雰囲気も優しい気遣いがいっぱい詰まっている。
毎日の通勤は中央線、きっとそんなあなたに役立つ連載だ。

新宿駅

新宿のまちなかブルワリーで、フレッシュなビールを気軽に味わおう

2022年、例年よりずいぶん早く夏がやってきた。この時季、気温の上昇とともに恋しくなるのはやっぱりビール。特に近年は個性あふれるクラフトビールが飲める店も増えてきた。
とはいえ、フラリと一人でビアバーに入るのはちょっとハードルが高い。だけど、周りを気にせず一人でもクラフトビールを楽しみたい時もある。そしてせっかくなら、いろいろなビールの味わいも試してみたい。新宿にある、ブルワリーを併設した「Y.Y.G. Brewery & Beer Kitchen(ワイワイジーブルワリー&ビアキッチン)」なら、そんなわがままを叶えてくれる。

この記事の目次


新宿の住宅街に突如として現れる小さなブルワリー

新宿駅南口から甲州街道沿いを初台方面に数分歩き、路地に入る。多くの人や車が行き交う賑やかな街並みから住宅街へと景色が変わり始めた頃、ビルの一角に設えられたテラス席が現れる。
ここはクラフトビールを製造する小さな醸造所(マイクロブルワリー)。近年のクラフトビールブームより少し前の2016年にオープン。テラス席奥のフロアに進むと、窓ごしに見える銀色のタンク。新宿のまちなかでビールが醸造されているという事実も意外だが、この距離感はさらに衝撃的だ。
イートインフロアは1Fと7Fにあり、7Fは本格的な料理とビールのマリアージュを楽しめるレストランになっているので、料理をシェアできる友人やパートナー、家族と訪れたい。
今回は、カジュアルな雰囲気で一人でも気軽に訪れやすい1Fタップルームへ。
フードメニューには、フライやソーセージのグリル、スナックなど、ビールとともに手軽につまめる料理がラインナップ。ビールメニューは、目の前のタンクで醸造されているフレッシュなビールが10数種。味わいや香りのヒントがメニューに記載されている。

スパイシーなフードでビールが進む、進む……

10数種あるビールの中から、Y.Y.G.の定番、新宿ペールエール800円をセレクト。柑橘系の香りと麦の味わいがあり、程よい苦味も心地よい。濃厚なチェダーチーズとサルサのトルティーヤ添え500円(写真手前)や酸味の効いた自家製ピクルスの盛り合わせ300円(写真奥)と合わせると、すっきりと飲める口当たり。あっという間にグラスが空いてしまう。
次に運ばれてきたのは店の名物・ハラペーニョポッパーズ1080円(写真手前)とポークソーセージのグリル960円(写真奥)。ハラペーニョポッパーズは、オーナーがブルワリーを開業する前、視察でアメリカに渡った時に出合った味だとか。ハムやチーズをディップ状にしてハラペーニョに詰めてフライにした、ピリッと辛いビールのおともで、アメリカのバーでも人気のメニューなのだそう。
ポークソーセージのプレートには粒マスタードの他に、チリ、カレー、花椒の3種のスパイスパウダーが添えられている。ジューシーなソーセージにパウダーをまとわせると、スパイシーな風味がアップする。
料理に合わせたのはニュートーキョーHazy IPA1000円。「しっかりと苦味もありますが、口当たりはまろやかでほんのり甘さの余韻も感じられるビールです。スパイシーな料理との相性も良いですよ」と教えてくれたのは、醸造を担当する上野雄也さん。ふくよかに広がる香りがフルーティで、とても飲みやすい。新宿ペールエールの味わいとも大きく違い、クラフトビールの多彩さ、楽しさを堪能しながら2杯目を空けた。

醸造タンクが目前に迫るカウンターは特等席

今回はタンクの真正面に設置されたカウンター席に座ることができた。大きなステンレスタンクの迫力は、それだけでも酒の肴になる。
運が良ければ、醸造作業を目の当たりにできることも。「クラフトビールをツールとして、人と人とが繋がるコミュニケーションの場になれば嬉しいですね」と上野さん。店のスタッフはクラフトビールに詳しい人も多く、メニュー選びの相談だけでなくビール談義に花が咲くことも。時には隣り合わせたお客さん同士、醸造の様子を眺めながら思わず顔を見合わせて会話が生まれたりする。できたてフレッシュなクラフトビールとともに、ここでしかできない経験を堪能するうちに、一人飲みの緊張感はあっという間に泡と消えた。

シチュエーションで選べる2つの店舗

自家製のクラフトビールは最大14種類を提供。好みや料理との相性をふまえ、スタッフに相談して決めるのも良いだろう。1Fはカフェのような雰囲気で、カジュアルにビールを楽しめるスペースだ。しっかりと料理を楽しみたいなら7Fのビアキッチンへ。こちらは夏は予約で埋まっていることも多いため、事前に確認してから訪れよう。

DATA

中央線ビールフェスティバル
2022summer

~3年ぶりのカンパイ!多摩地域のクラフトビールが武蔵境に大集合~

あの「中央線ビールフェスティバル」が3年ぶりに開催!出店数は過去最多の15ブルワリー、今回の特集で紹介したブルワリーも出店する。多摩地域のクラフトビールを思い切り楽しもう。

【開催日時】
2022年7⽉21⽇(⽊)~7⽉24⽇(⽇)
平⽇ 17:00〜21:00(L.O. 20:45)
⼟⽇ 12:00〜21:00(L.O. 20:45)
※⼩⾬決⾏・荒天中⽌
【会場】
武蔵境駅 南口からすぐ!
第一会場:境南ふれあい広場公園
第二会場:nonowa Terrace武蔵境
【入場料】
無料
【特設サイト】
https://chuosuki.jp/event2/chuo-beer/

取材・文・撮影=篠原美帆
上記の情報は2022年7月現在のものです。
※料金・営業時間・定休(休館・休園)日、イベント内容・期間などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、営業休止や営業時間・形態の変更、イベントの延期・中止など、掲載内容と異なる場合があります。

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