高円寺駅荻窪駅立川駅
もっと知りたい中央線沿線のディープなアジア麺。「ラクサ」「乾拌麺」「カオソーイ」など
アジア麺は、パッタイやフォーなど日本でおなじみの麺以外にも、たくさんの種類がある。中央線沿線にも、聞きなれないアジア麺が食べられる店も多いのだ。そこで、それぞれのジャンルに卓越した料理人たちがつくる、「カオソーイ」「乾拌(カンパン)麺」「ラクサ」など、アジア麺のディープな世界を紹介!
この記事の目次
独特の香りが食欲をそそるラオスのカオソーイに驚き
タイ&ラオス料理 サバイディー[高円寺駅]
奥さまがラオス人、旦那さまがタイ人のご夫婦がオーナー。タイ料理もあるが、珍しいラオス料理も充実している。「ラオス料理の特徴は、発酵させた食材や調味料をよく使う点ですね」とは、旦那さまのネームさん。
タイのカオソーイはカレー風味だが、こちらのカオソーイはラオス式で、トッピングされたラオスの納豆がポイント。独特の香りにびっくりするが、トマトやひき肉のペーストを溶かした鶏ガラスープに、複雑なうま味がガツンと効いていてクセになる!
タイのカオソーイはカレー風味だが、こちらのカオソーイはラオス式で、トッピングされたラオスの納豆がポイント。独特の香りにびっくりするが、トマトやひき肉のペーストを溶かした鶏ガラスープに、複雑なうま味がガツンと効いていてクセになる!
ラオスの朝ご飯の定番メニューでもある、ラオスうどんのカオピアック780円。ラオスでは麺はいろいろな種類を使うが、こちらのお店は現地でよく食べられているものに近い細めのうどんをセレクト。鶏ガラでダシをとったスープに、塩コショウで味を付け、ナンプラーやラー油をちょい足しするというシンプルな味付けのやさしい味わいだ。
ほぼ毎日接客してくれるのは、タイ東北部のイサーン地方出身のガイさん。壁に飾られた絵画は、ラオス各地の観光名所や有名な食べ物が描かれていて奥さまのお気に入りだとか。「ラオスの魅力にふれてもらえたらうれしいです」とガイさん。
オープンすると、スープと生春巻き付きで780円とリーズナブルなランチ目当てで続々とお客さんが訪れる。麺のラインナップは、カオピアック、トムヤムラーメンの2種類。ディナータイムには、今回ご紹介したカオソーイをはじめ、ラオスのココナッツミルク麺のミーカティ880円、ラオス焼きそばのクアミー780円など珍しい麺料理も。時間が少しかかるがランチタイムでも注文可能なので、夜メニューもチェックしてみて。
呉さんのアイデアあふれる台湾料理が大人気
呉さんの台湾料理[荻窪駅]
台湾の国民食ともいえる混ぜ麺が、乾拌麺825円。基本的には乾麺を使った汁なしの和え麺で、「具材がほとんど入ってないから、台湾では“アホ麺”って言われてるよ」と店主の呉瑞榮(ウー・ジェイロン)さんが笑って教えてくれた。
現地では同じ名前でも味わいはさまざまで、呉さん流の乾拌麺は生の中華麺を使用。麺をさっと茹でてもみ洗いすることで、麺のコシが強くなるという。ショウガやネギ、ゴマ油、オイスターソースなどを合わせた自家製のネギ油で麺を和えたら出来上がりだ。もっちもちの麺にうま味が凝縮されたタレが絡んで、食べはじめたら止まらない。
現地では同じ名前でも味わいはさまざまで、呉さん流の乾拌麺は生の中華麺を使用。麺をさっと茹でてもみ洗いすることで、麺のコシが強くなるという。ショウガやネギ、ゴマ油、オイスターソースなどを合わせた自家製のネギ油で麺を和えたら出来上がりだ。もっちもちの麺にうま味が凝縮されたタレが絡んで、食べはじめたら止まらない。
「飲み歩きや食べ歩きが大好き」という呉さん。訪れた店の料理を中華にアレンジしたらどうなる?と考えて新しいレシピを思いついたり、料理に欠かせない乾物や食材の仕入れで台湾に行ったときの発見を料理に取り入れたりすることもあるとか。日本暮らしが長くなり、和食から影響を受けたヘルシーなメニューも増えている。
暑い夏にさっぱりした麺を食べたくて考案したのが、オリジナルの塩レモン焼きそば968円。まかないで出したら好評で、現在は通年の定番メニューに。丸鶏や豚の骨などを5~6時間煮だしたスープで蒸し麺を汁気がなくなるまで炒め、最後にレモンをギュッと搾って完成。シンプルな味付けだが、爽やかな酸味とほどよい塩味のハーモニーが見事!
店内は奥にテーブル席が2卓あるが、カウンター席が中心。黒板にぎっしり書かれたメニューのリーズナブルな価格にも驚く。夜はほぼ予約で埋まってしまうので、早めに予約するのがおすすめ。
DATA
手間暇かけた自家製サンバルでうま味とコクがアップ
シンガポール ホーカーズ[立川駅]
多摩地域では数少ないシンガポール料理の専門店。こちらの看板メニューが、シンガポールの麺料理の中でもっともポピュラーなラクサだ。
マレーチャイニーズをはじめ、中国、インド、東南アジア諸国の影響を受けているシンガポールは多民族国家。そのため、カレー風味のココナッツミルクスープに米麺が入ったラクサも、インド、タイ、東南アジアの特徴がミックスされている。
味の決め手となる調味料のサンバルやカレーソースもいちから手作り。ほどよくスパイスの効いたココナッツミルクスープに、サンバルの干しエビのうま味が溶け込んで、濃厚な味わいに変化していく。食べ進めると、止まらない!
マレーチャイニーズをはじめ、中国、インド、東南アジア諸国の影響を受けているシンガポールは多民族国家。そのため、カレー風味のココナッツミルクスープに米麺が入ったラクサも、インド、タイ、東南アジアの特徴がミックスされている。
味の決め手となる調味料のサンバルやカレーソースもいちから手作り。ほどよくスパイスの効いたココナッツミルクスープに、サンバルの干しエビのうま味が溶け込んで、濃厚な味わいに変化していく。食べ進めると、止まらない!
もともとエスニック料理全般が好きだった店主の杉原将仁さんだが、シンガポール料理にふれてからはシンガポール料理に一直線。都内のシンガポール料理専門店で経験を積みながら、現地にも通い本場の味を舌に叩き込んだという。
シンガポールの煮込み焼きそばのような、ホッケンミー980円が食べられるのも珍しい。中国・福建省から来た人たちが作り出したといわれる料理で、チキンスープで麺を蒸し煮して仕上げるという。2種類の麺が使われていて、やわらかいソフトな中華麺と歯ごたえのある米麺の異なる食感が入り混じるのがおもしろい。横に添えられた自家製サンバルを少しずつ溶かしながら食べるのがおすすめ。
シンガポールらしい赤がテーマカラー。店内に置かれたシンガポールを代表するタイガービールのディスプレイもインパクト大!
今回ご紹介した麺料理のほかに、国産大山鶏を用いた海南鶏飯900円、スパイシーなカニチリソースのチリクラブ2508円も見逃せない。
今回ご紹介した麺料理のほかに、国産大山鶏を用いた海南鶏飯900円、スパイシーなカニチリソースのチリクラブ2508円も見逃せない。
DATA
取材・文=井島加恵
撮影=加藤熊三
上記の情報は2022年12月現在のものです。
※料金・営業時間・定休(休館・休園)日、イベント内容・期間などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、営業休止や営業時間・形態の変更、イベントの延期・中止など、掲載内容と異なる場合があります。
※表記されている料金は税込価格です。
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