日々自家焙煎。コーヒーの知られざる魅力に目覚める
稲城長沼駅
ざるやのとなり[稲城長沼駅]
町で長年親しまれている酒販店『ざるや』の隣、が店名の由来。店主のとなりさんは空き地だったこの場所に目をつけ、『ざるや』のご主人に相談し、店を建てさせてもらったという。
店に入れば、立ち込めるのはコーヒーの香り。直火式の回転式ロースターを駆使し、「焙煎は毎日」と、常時8種類ほどの生豆を揃え、その日の煎りたてを本日のコーヒー600円として提供している。生豆の品種も注文でき、15〜20分かけて目の前で焙煎してくれるから心が躍る。まろやかなケニアもいいが、驚くのがキリマンジャロだ。酸味が強めな印象だが、深い香りの奥から甘みが花開く。そう伝えると、「この豆の特徴が引き出せていたなら、よかった」と、安堵の表情を見せる。ほろりと軽い自家製チーズケーキ400円などのスイーツ、ホットサンドなどの軽食とも相性抜群だ。
大工手製の椅子が座り心地よく、天井の高さが開放的で、色ガラス、タイル、小窓に映る植栽の色彩が洒落たアクセント。6席だけの店とは思えぬ、のびやかさがあり、町の人たちが入れ替わり立ち替わり訪れては、ゆったり飲んで、おしゃべりしていく。ここには、穏やかな時間が流れている。
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DATA
JR南武線稲城長沼駅から徒歩3分。
13時〜18時(土は9時30分〜14時)、日・月・火休。
稲城市東長沼591 ☎なし
https://www.instagram.com/tonarioideyo
取材・文=林 さゆり 撮影=逢坂 聡
※上記の情報は2023年9月現在のものです。
※料金・営業時間・定休日などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
※表記されている価格は税込みです。