煮干し出汁が効いた手打ちうどんは薬味がナイスアシスト
下吉田駅
門々利(かがり)うどん [下吉田駅]
玄関先にのれんを掲げ、畳敷きの和室が広々ゆったり。卓上の注文票に個数を書いて渡せば、注文完了だ。ふと窓の外を見れば、富士山が顔を出すことも。
吉田のうどんの王道といえば、味噌と醤油で味付けしたスープに、硬めの麺、馬肉、茹でキャベツ、きんぴらごぼうだが、この店は、上吉田地区で長く愛された名店『羽田うどん』(閉店)を継承する独自のスタイル。「叔父が営んでいた『羽田うどん』の味に大将が惚れて修業しました」と、女将の舟久保佐智子さん。うどんは日々手打ちしたあと、ひと晩寝かせており、弾力と歯応え、小麦の旨味が秀逸だ。澄んだ汁は瀬戸内産の煮干し出汁で、「味噌で味を誤魔化すな」という叔父の教えを守り、醤油のみで味付け。すっきり上品なコクが舌の上に広がる。そして、馬肉の代わりに、出汁と醤油で煮た豚肉をオン。
肉きんぴらうどん500円の茹でキャベツトッピング+50円が着丼する前に、薬味の用意を忘れずに。「一つずつ、加えるたびに味変しますよ」と佐智子さん。辛子高菜は、ほのかな酸味と痛烈な辛味が特徴的。甲州名物の自家製すりだねは、七味と山椒の辛味とともにごま油の風味が加勢し、じわり額に汗。天かすを入れればコクが増す。
まぜ御飯200円があれば注文を。干し椎茸、もち米を用いたふんわり素朴な甘みで、うどんの辛味と無限ループになる。
掲載されている記事
DATA
富士急行線下吉田駅から徒歩11分。
10時30分~14時、日・毎月最終月休(12月30日~1月3日休)。
山梨県富士吉田市下吉田9-4-1 ☎080-5096-0743
https://fujiyoshida.net/gourmet/94
※上記の情報は2023年11月現在のものです。
※料金・営業時間・定休日などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
※表記されている価格は税込みです。
- Tag