小さな本屋さんで谷保カルチャーに沼る
谷保駅
小鳥書房 [谷保駅]
ダイヤ街には小さなまちの書店もある。店主の落合加依子さんは2015年にひとり出版社を立ち上げ、2019年に新刊・古本を揃える書店、2023年2月には喫茶スペースを新設。進化し続けている。
書棚を埋めるのは「たった一人のための本」としてセレクトした約2000冊。落合さんは「本を見たときに、お客さんの顔が浮かぶ」と話し、それに応えるように、「好きな本ばっかり揃っている」と歓喜の声を上げる常連客が少なくない。出版社として編集・刊行した本やZINE(個人雑誌)にも手が伸びる。
喫茶スペースで、府中のロースターに特注したオリジナルの良夜(あたらよ)ブレンドコーヒーをいただくのもいいが、「ビールを飲む方も多いですよ。不定期で19時~22時にバータイムを設けることもあります」と落合さん。ドリンク片手に、落合さんがライター&外部編集として携わる雑誌『怪と幽』や、第1回小鳥書房文学賞受賞作品を収めた『本屋夜話』のページをめくるのもいい。
手紙が書けるデスク席のほか、落合さんと話せるソファは常連に人気の席。「人が集まれる場にしたい」との言葉通り、界隈の本好き、カルチャー好きが入れ替わり立ち寄っては話し込んでいく姿が日常の風景だ。「ダイヤ街商店街はとてもかわいい商店街。谷保やダイヤ街のよさを伝えていけたら」と、落合さんは静かに微笑んだ。
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DATA
南武線谷保駅北口から徒歩5分。
13時~19時、日・月・火休。
国立市富士見台1-8-15 ☎なし
https://www.kotorishobo.com
https://www.instagram.com/kotorishobo
取材・文=林 さゆり 撮影=加藤熊三
※上記の情報は2024年1月現在のものです。
※料金・営業時間・定休日などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
※表記されている価格は税込みです。
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