昭和レトロな佇まいのゆったりカフェ
国立駅
ロージナ茶房[国立駅]
1953(昭和28)年に創業し、古くから一橋大学の学生や教授に親しまれている、『ロージナ茶房』。昭和の喫茶店がそのままの装いで令和の今でも国立に息づいている。オープン当初からヨーロピアンカフェをイメージしており、「いわゆる“喫茶店”というよりはヨーロピアンのカフェである」と『ロージナ茶房』の現オーナーは話す。コーヒーはもちろんのこと、お酒も食事もデザートも楽しみながら過ごせる空間だ。
木造建築の2階建てに地下もあり、地下は会合などにも最適な空間となっている。2階は広々とした空間で座席数もたっぷりだ。昭和の喫茶店はどんどん姿を消し、創業当時のままの建物で営業を続けている『ロージナ茶房』は中央線沿線では最古の喫茶店とのこと。
『ロージナ茶房』の中でも一番古くからあるメニューのフルーツゼリー930円。グレナデンシロップを使用したあざやかな色合いに、懐かしさを感じる。その中に、四角いミルクゼリーと缶詰のフルーツが閉じ込められている。昔は、生のフルーツが手に入らない時代もあり、缶詰が主流だった。当時のレシピにこだわり、現在も缶詰のフルーツを使っているところもレトロである。こだわりのおいしいコーヒーともよく合う。
創業者は芸術家でありジャーナリストでもあったため、芸術家や文筆家などにも愛され、文化人の交流の場でもあった。今でもその文化は残っており、有名無名かかわらず作家や芸術家のくつろぎの場となっている。壁には創業者のコレクションや、ゆかりのある芸術家のアートが数多く展示されている。昔は喫煙OKだったので男性客が多かったが、時代とともにだんだんと変わってきて、今は女性客も多い。現役の学生も、かつての学生も、国立の奥様たちも、老若男女が訪れてゆったりとくつろげるカフェなのだ。
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DATA
JR中央線国立駅から徒歩約3分。
11時~21時45分LO、無休。
国立市中1-9-42
☎ 042-575-4074
https://www.instagram.com/poanha/
取材・文・撮影=ほし ななこ
上記の情報は2024年2月現在のものです。
※料金・営業時間・定休日などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
※表記されている価格は税込みです。