
友人や家族など大切な方と会うときは、中央線沿線ならではの手みやげを持っていこう。
地元の素材を取り入れていたり、その土地の個性が表れていたりと、中央線の手みやげには地域の話題がたくさん詰まっている。そんな一品を持参すれば、あなたが暮らす街の話題で盛り上がるかも。
中央線沿線にお住まいの方、中央線をよく利用される方必見の連載。

国立駅
国立で手みやげを買うなら、花見のお供にしたい桜餡のお団子/卒入学シーズンにもおすすめの焼き菓子セットはいかが?
一橋大学をはじめ、東京女子体育大学や小中学校が集まり、アカデミックなムードの国立市。駅南口から南にまっすぐ延びる大学通り、その左右にはそれぞれ富士見通りと旭通りがあり、多くの店舗が建ち並ぶ、活気に満ちた街並みだ。特に春は大学通りを中心に桜が咲き誇り、花見を楽しむ人が多く訪れる。今回は、そんな花見シーズンにぴったりのお団子と、卒入学のお祝いに贈りたい、ほっこり愛らしい焼き菓子セットをご紹介。
花見気分を盛り上げる、桜色の焼きたて団子
国立 三芳野(くにたち みよしの)[和菓子]
1953年創業の老舗和菓子店。名物は100%国産もち米で作る団子だ。団子はうるち米を粉にした上新粉で作るのが一般的。だが、この店では厳選したもち米そのものを軽くつき、米の粒を残した状態で、どこまで粒感を残すか手作業で調整しながら一つ一つ丸めている。これによって米本来の味や香りが存分に感じられる。
さらにぜいたくなのは、注文が入る度に手焼きをしていること。店主・熊谷泰夫さんが1本1本焼くと、焦げ目から香ばしい香りが立ちのぼる。駅から徒歩10分ほどの立地のため、お客さんに足を運んでもらえるよう特徴のある商品をと考案したのが30年ほど前のこと。それからずっと焼きたて団子を提供しているという。
団子は大きく分けて3種類。定番の「もち助」(国立もち助だんご)3本640円に加え、健康志向の人に向けた3〜4分づき玄米の「玄米助」2本640円、お店でローストしたクルミを混ぜ込んだ「クルミ助」2本640円も。それぞれにつぶ餡、みたらし、醤油を好みで選べる。さらに「もち助」には、明太子、梅のり、たぬき(天つゆと揚げ玉)と、甘味以外も用意されている。米の粒感も相まって、まるで小さなおにぎりを味わうような満足感だ。春先には、この時期だけの桜餡団子も登場。大学通りでのお花見を一層盛り上げてくれるに違いない。
パッケージもかわいい、もらってうれしい焼き菓子セット
きりいろ菓子店 [洋菓子]
富士見通り沿い、路面から三角形に奥まった独特な店構えが目をひく洋菓子店。
「せっかくの個人店なので、決まったものだけでなく、自由に菓子作りをしています。だから、昨日あったのに今日はないの?とお客様に聞かれることも」と笑うのは、店主・切抜史明(きりぬき ふみあき)さん。一期一会のお菓子たちに出合えるのも、この店の魅力なのだ。
この時期、卒入学のお祝いとしてもおすすめなのは、黄色いギフトBOXが印象的な焼き菓子8種前後の詰め合わせ。焼き菓子たちはどれも絵本からでてきたような愛らしさでほっこり。卵不使用でほろっとした食感のブールドネージュ、発酵バターの焦がし具合にこだわったフィナンシェなどがセットになっている。一部商品が入れ替わることがあるというが、必ず入っているのは米粉とサツマイモを使ったグルテンフリーの動物クッキー。小麦粉の代わりに米粉を使い、卵も不使用。アレルギーがあっても安心して食べられるサクッと軽い食感のクッキーだ。これは店の開業前にお子さんと行ったイモ掘りがきっかけで誕生。たくさん採れたサツマイモを使うために考案したそう。店の第一歩となった、切抜さんにとっても大切な商品なのだとか。
また、この春には桜のバターサンドが期間限定で登場。バタークリームに桜餡を混ぜ込み、桜の塩漬けをあしらったサブレでサンド。クリームの中には求肥(ぎゅうひ)を忍ばせた、独創的な一品だ。販売は不定期になるが、見つけた時はぜひ花見のお供に。
DATA
文・撮影=篠原美帆
上記の情報は2025年1月現在のものです。
※料金・営業時間・定休日などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
※表記されている価格は税込みです。