友人や家族など大切な方と会うときは、中央線沿線ならではの手みやげを持っていこう。
地元の素材を取り入れていたり、その土地の個性が表れていたりと、中央線の手みやげには地域の話題がたくさん詰まっている。そんな一品を持参すれば、あなたが暮らす街の話題で盛り上がるかも。
中央線沿線にお住まいの方、中央線をよく利用される方必見の連載。
代々木駅中野駅
濃厚なカヌレを手みやげに。ホットコーヒーやホットワインと一緒に楽しもう
外を歩けば、体がぎゅーっと縮こまってしまうほど、気温の低い毎日が続いている。こんな時はちょっと人恋しくなるというもの。誰かと温かい時間を過ごしたくなったら、濃厚な味わいのカヌレを手みやげに。
カヌレは、フランス・ボルドー地方の伝統的な焼き菓子。外側はカリカリ、中はしっとりとした食感で味はほろ苦く、ホットコーヒーやホットワインとも相性が良いお菓子だ。
カヌレとホットドリンクで体の芯から温まれば、相手との距離もグッと近づくはず。
この記事の目次
伝統的なレシピで作る専門店ならではの本格的な味わい
やきがしブリッツ [代々木駅/焼き菓子専門店]
新宿御苑からも程近い大通りを渡った先に、気づかずに通り過ぎてしまいそうなほど小さな店がある。ゆるりとした手描きの置き看板が目印だ。扉を開けると、ふわりと甘いお菓子の香りが鼻腔をくすぐる。わずか2坪にも満たないようなスペースに15種類ほどの焼き菓子が並んでいて、カウンターの奥に視線を移すと、大きなオーブンが存在感を示している。
「最近は蜜蝋を使わずに作るカヌレも増えてきているのですが、うちでは本来の作り方に則った、フランスの伝統的な製法で焼き上げています」と細野大佑さん。青森から取り寄せる卵や牛乳、砂糖、小麦粉などを使い、バニラビーンズやラム酒で香りづけ。焼き時間は高温で70分ほど、途中で温度を変えながら、外はしっかり焦げ目がつくよう、中はしっとり焼き上がるように調整している。カリッとした食感が魅力のカヌレ。時間が経つと全体が徐々に柔らかくなってしまうため、購入翌日くらいまでが食べごろ。「できるだけ早めに召し上がっていただきたいので、あえておみやげ用にも箱は用意せず、簡易包装にしているんです」。気のおけない友人への手みやげに、気取らないけれど本格的なカヌレをどうぞ。
人気カフェが焼き上げるカヌレはコーヒーとの相性が◎
butter [中野駅/コーヒースタンド]
中野駅から徒歩6分。ファストフード店や有名ラーメン店などが並ぶ一角で、白を基調としたスタイリッシュでシンプルな佇まいが一際目を引く。ガラス越しに見える店内には、大きなエスプレッソマシンがあり、テーブル席が3つ。小さなスペースながら、客足が途絶えない人気店だ。スタッフ全員がバリスタで、本格的なスぺシャリティコーヒーを提供するコーヒースタンドだが、コーヒーのお供にとカヌレやフィナンシェなどの焼き菓子も用意。テイクアウトもOKなので、ふらりと立ち寄って、カヌレを購入していく人も少なくない。
コーヒースタンドのお菓子といえども味は本格的。それもそのはず、パティシエがこの店のためにレシピを提供し、店内で焼き上げているのだ。蜜蝋をまとったカヌレは、カリッと力強い表面とモチッとした中の生地の味わいのコントラストが際立つ。サイズが大きいので一つでも十分に満足感が味わえ、手みやげとしても見映えが良い。
商品は通年で店頭に並ぶプレーンに加え、季節限定品も用意されている。取材時は冬シーズン定番人気の抹茶が販売されていたが、年3~4回のペースで新しいレシピに入れ替わるという。焼き上がりは11時頃。テイクアウトついでに、店内で焼き立てを味わうのもおすすめだ。
取材・文・撮影=篠原美帆
上記の情報は2023年1月現在のものです。
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