ツツジだけじゃない! 花寺の初夏はアジサイの小径へ
東青梅駅
塩船観音寺
山門をくぐれば、大化年間(西暦645〜650年)に開山したと伝わる古刹が現れ、山の頂から塩船平和観音立像が境内を見守る。斜面一帯を色鮮やかに彩る4月中旬〜5月上旬のツツジがつとに有名だが、ポコポコと連なる緑のツツジ園をのんびり歩くのも一興。参拝客が撞く『招福の鐘』の梵鐘も時折、ボーンと谷間に響き渡る。さて、まずは本堂にご挨拶を。山門や阿弥陀堂と合わせ、室町時代に建立された国指定重要文化財だ。奥多摩の虎葺きと呼ばれる、茅と杉皮の交ぜ葺きの屋根、木造の寄棟造りが品格と静謐さを漂わせ、その周りに季節の花々が楚々と咲いている。6月のアジサイのみならず、7月頃のヤマユリ、9月中旬ごろからヒガンバナやハギが色香を添え、“花寺”の異名にも納得だ。中でもアジサイは約20年前から株を毎年、少しづつ増やし続け、「本堂と札所の間から散策路に入れますので、ぜひ見ていってください」と、執事の谷合佳彦さん。小径は開けた丘陵地の東斜面にあり、隣接する霞丘陵自然公園とともに自然が息づく。その合間で、青、赤、紫、白と、野趣溢れるグラデーションがあでやか。晴天の日もいいが、雨に洗われたアジサイもまた、しっとりした趣で格別だ。
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DATA
JR青梅線東青梅駅北口から徒歩約28分。
8時~17時、 無休。
青梅市塩船194
☎0428-22-6677
http://www.shiofunekannonji.or.jp
https://www.facebook.com/shiofunekannonji
取材・文=林さゆり 撮影=逢坂 聡 写真協力=塩船観音寺
上記の情報は2023年5月現在のものです。
※料金・営業時間・定休(休館・休園)日、イベント内容・期間などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
※表記されている価格は税込みです。
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