友人や家族など大切な方と会うときは、中央線沿線ならではの手みやげを持っていこう。
地元の素材を取り入れていたり、その土地の個性が表れていたりと、中央線の手みやげには地域の話題がたくさん詰まっている。そんな一品を持参すれば、あなたが暮らす街の話題で盛り上がるかも。
中央線沿線にお住まいの方、中央線をよく利用される方必見の連載。
東中野駅
東中野で手みやげを買うなら、老舗の職人が自宅で作るどら焼き/米の風味を味わえる柿の種はいかが?
東中野は新宿駅から2駅、中野駅からは1駅と、にぎやかで大きな繁華街に挟まれながらも落ち着きのある街だ。駅の東西には、それぞれ商店街や飲食店街があり、昔ながらの商店や個人経営の飲食店などが存在感を示している。また、駅から住宅街へと足を進めると、立ち並ぶ戸建て住宅の玄関先に看板を出し、自宅で販売したり、サロンを営む家がちらほら。今回はそんな、生活との距離が近く、長く愛されてきた地元感あふれる手みやげをピックアップ。ご近所同士でおなじみの味を楽しんだり、地元を離れた友人と思い出を分かち合ったり。温かいお茶でも飲みながら、心温まる時間を過ごしてみては?
葛飾・柴又の老舗の職人が自宅で一枚一枚手焼き
道楽や[どら焼き専門店]
呼び鈴を押すとしばらくして扉が開き、玄関先で商品を購入する。まさに“アットホーム”な営業スタイルだ。
店主の坂本健一さんは、葛飾・柴又で150余年の歴史を持つ『髙木屋老舗』で現在も職人として働くキャリア30年の和菓子職人。老舗のどら焼きのおいしさを地元の人にも味わってほしいと自宅営業を始めて20年ほど。地元ではすっかりおなじみの人気店だ。
餡は設備が整った髙木屋老舗の厨房で製造。皮は自宅で毎日、一枚一枚手焼きする。定番商品は北海道産小豆を炊き上げた粒餡を堪能できる「おぐら」180円。さらに、大きな栗の甘露煮が1粒入った「くり」、自家製求肥(ぎゅうひ)を挟んだ「もち」、餡にゴマを練り込んだコクのある「ごま」、白餡に梅の甘露煮を合わせたさっぱり爽やかな味わいの「うめ」各200円も。それ以外では、季節ごとに桜・檸檬・抹茶・あゆといった限定商品が登場する。個性豊かな餡をふんわりしっとりとした手焼きの皮が優しく包む。
プラス20円でハートの中に「心」の文字が入った焼き印を押してもらえる「まごころどら焼き」(要事前予約)も贈答用として好評だ。
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ふっくらサクッと香ばしい柿の種
かきもち処 はやしや[米菓専門店]
創業から80余年、3代にわたって手作りにこだわり、地元に愛される老舗の米菓専門店。国産米の中から選び抜いた宮城県産の米を使い、米の味がしっかりと感じられるかきもち(おかき)を丁寧に焼き上げる。
店内に入るとずらりと並ぶ圧倒的な品揃えに目を奪われる。現在3代目を務める林高史さんの妻・林悦加(えつか)さんにおすすめを尋ねると「一番のおすすめは柿の種270円です。中野の逸品グランプリで最優秀逸品賞をいただいたこともあって、とても人気があるんですよ」。
大粒の柿の種は、お米の香ばしさとカリッとした食感、ほんのり効いた唐辛子の辛さが心地よく、口に運ぶ手が止まらなくなる。もっと刺激がほしい人のために唐辛子を多めにした辛口や、小さいお子さん・年配の方も食べやすい辛くない柿の種もあり、3種の食べ比べも楽しい。
手みやげには、はやしやの中でも特に人気の高い商品を集めた贈答用セット「味雅」(あじみやび)も好評。6種入り1700円からあり、用途に応じて複数のバリエーションが用意されている。いろいろな味が楽しめて、にぎやかなお茶会にぴったりだ。
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文・撮影=篠原美帆
上記の情報は2024年10月現在のものです。
※料金・営業時間・定休日などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
※表記されている価格は税込みです。