中央線沿線には、子供たちを歓迎するスポットが盛りだくさん。
特別な体験が待っていたり、親子にうれしいサービスがあったり、そんな施設やお店なら、子供たちもたちまちキラキラの笑顔に!
授乳スペースやキッズメニューの有無、休憩スポットなど、おでかけのときに気になる情報もしっかりチェック。
中央線に乗って、子供たちとのおでかけを思いっきり楽しもう!
おすすめ度 0歳~★ 2歳~★★ 4歳~★★★
\ 脱げないサンダルやタオル、帽子や大人用の日傘など、準備をしっかり /

日に日に太陽が強くなるころ。涼を求めて訪れたいのが、豊田駅から徒歩約8分の黒川清流公園だ。夏でも20℃以下のひんやりした湧水に触れて、水遊びが楽しめる。北東に約600mの細長い園内には、水路や池、広場に遊歩道、あずまやがあり、水と緑を身近に感じられる。ひんやりした水の流れに足が包まれる感覚を楽しもう。水底の石をめくって小さな生き物に出会うのも楽しみ。
※本記事には昆虫の写真が登場します。苦手な方は、あらかじめご了承ください。
湧水ひんやり!水の流れに足を踏み入れよう
雑木林があり、植物も色々。
黒川清流公園は、段丘崖(だんきゅうがい)と呼ばれる崖の下にあり、その崖の下から湧水が流れ出ている。地図アプリなどで、豊田駅からの最短距離として示されるのは、崖の上側から階段を降りるルート。ベビーカー利用時などは、坂道を通るルートを事前に地図アプリの車いす優先機能などでチェックしておこう。
カワセミハウス館長の水間正明さんとスタッフの村岡明代さん。
駅方向から黒川清流公園に向かうと、手前に隣接する「カワセミハウス」が見えてくる。「カワセミハウス」は、環境情報センターと周辺の吹上地区の地区センターの役割を担う複合施設。日野市在住者以外でも気軽に立ち寄れる。最近、見かけた鳥など生き物の情報がホワイトボードに書かれているのでチェックしてみよう。
観察された鳥などが記録されたホワイトボード。
今回は「カワセミハウス」の館長の水間正明(みずままさあき)さんと、スタッフで黒川清流公園の動植物に詳しい村岡明代(むらおかあきよ)さんに、黒川清流公園を案内してもらった。
池の上にあずまやがあり、涼を感じられる。
「カワセミハウス」を出てすぐ見えてくるのが、あずまや池。このあずまや池が黒川清流公園の西の端で、立派なコイが泳いでいる。黒川清流公園内にはところどころにベンチがあるが、屋根があるのはこのあずまやだけ。通り雨や強い日差しを避けて休憩したいときのために覚えておきたい。
遊歩道は、舗装されていないので注意。
あずまや池から道路沿いに、湧水を集めながら小川が流れている。ただし、途中までは川沿いに歩道がないので注意しよう。公園内には並行するように遊歩道があるので、雑木林や笹やぶを眺めながら探検気分で歩くのも楽しい。途中、湧水が出ている様子が見える場所もある。
清流広場では、石の上からも水の中を眺められる。
黒川清流公園の湧水は、日野台地などに降った雨が段丘崖の下部から湧いているもの。地下水なので、真夏でも水温は20度より上がることはめったにないそうだ。
清流広場の水はその名の通り清らか。
子供たちがよく水遊びをするのは、公園のほぼ中央にある清流広場だ。雑木林の奥から湧き出た流れが囲われ、飛び石が置かれていて、取材時は大人なら足首に届かないぐらいの深さで水が流れていた。裸足で入る子供も多いようだが、大人も子供も水の中でも脱げないサンダルを用意するとけがも防げる。周辺には腰を掛けやすい岩も複数置かれているので、小さめのレジャーシートやアウトドア用の座布団があるなら持っていこう。
写真右の階段の上にテーブルとトイレ、水道。
階段を上ったところにテーブルとベンチ、和式ながらトイレ1基と水道が備えられている。「天気のいい日は、服の水もすぐに乾いてしまいます。夏は、近所の子たちなら家から水着を着てきているのを見かけます」と村岡さん。念のため、タオルや着替え、ウェットシートなどを用意しておくといいだろう。公園内は数年前に倒木の可能性がある老木がたくさん切られて、日陰がほとんどない。日傘や帽子はマストアイテムだ。虫よけスプレーも準備しておこう。また、「カワセミハウス」は朝9時から開いているので、黒川清流公園で遊ぶ前にトイレを利用させてもらうといいだろう。
6月の夜はホタルも。目を凝らすと見えてくる小さな生き物たち
ホタルが食べるカワニナ。
黒川清流公園には、たくさんの水辺の生き物が潜んでいる。湧水の流れにはゲンジホタルがすんでいて、6月の初旬から中旬頃は、はかなげな光を発しながら飛ぶ姿が見られる。水がきれいなところに生息しているホタルが食べるのは、カワニナという貝。この貝もきれいな水にすみ、コケを食べて大きくなる。写真のような小さいものから大きいものまで水中にいて、比較的簡単に見つけられる。色々な大きさのカワニナがいることでホタルが育つそう。
石の下に、生き物がいることも。
トンボの幼虫のヤゴや、アメリカザリガニ、サワガニを見つけることもある。村岡さんは「石をひっくり返してみると、生き物が隠れていることがあります」とアドバイス。
ひょうたん池。年に1度清掃される。
公園のいちばん東にあるひょうたん池も生き物を探しやすい場所。水の中をのぞき込むと、体長数mmから1cm程度の小さな魚やエビが泳いでいるのを見られる。
取材時に見かけた幼いトカゲ。
黒川清流公園は、生き物が隠れられるよう、石と石の間にわざと隙間を作っている。そのおかげで、カナヘビやトカゲを見かけることもある。雑木林では夏になると子供たちが大好きなカブトムシなどの色々な虫が樹液に集まっているのを見かけたり、トンボが飛んでいたりと昆虫たちの動きが活発になる。
夏はカブトムシやカナブンも見かける。(写真提供=カワセミハウス)
また、水辺と林がある公園には鳥たちも多く、春から初夏にかけてはヒナも生まれる。春にはウグイスの声が響き、夏前には、巣立ったたくさんの鳥の子供たちの鳴き声が合唱のように聞こえるので耳を澄ませてみよう。
黒川清流公園で見られるルリタテハ(写真提供=カワセミハウス)
黒川清流公園では、生き物を持ち帰ることはできないし、持ち込むこともできない。生き物を捕まえたら、写真撮影や観察をしたあと、元の場所に逃がそう。また、生き物を探すときに動かした石なども元の位置に戻しておくのを忘れずに。危険な生き物について村岡さんは、「もしスズメバチを見かけたら、刺激しないように静かに離れるようにしてください」とのこと。
休憩や情報収集に立ち寄りたい「カワセミハウス」
テーブルや椅子は自由に使える。
「カワセミハウス」は、毎週金曜日にNPO主催の「子育てひろば」が開催され、幼い子と保護者の受け入れ体制が整っている。授乳用椅子とおむつ替え台のある授乳室、誰でもトイレもある。
「カワセミハウス」の授乳室。鍵あり。
給水器からはおいしい水、ポットにはお湯。
館内に入ってすぐの情報発信ラウンジは、飲食物の持ち込みも可能だ。給水器もあり、事務室に声をかければ使えるオープンキッチンにはお湯の入ったポットも用意されている。館長の水間さんは「ひとこと声をかけてくれれば、ミルクを作るのに利用してもらえます」とのこと。
乳幼児と過ごすのにぴったりなロフト。
その場で事務室に依頼すると利用できるスペースとして、ロフトもある。靴を脱いで階段を上がるとマットが敷かれているので、子供と保護者の休憩や着替えのスペースとしても利用できる。黒川の水深は浅いとはいえ、水辺の遊びは子供から目が離せないもの。夏にはクーリングシェルターにも指定されているので、暑さや日差しに疲れたときにも頼りになる。
【立ち寄りスポット】子連れの強い味方「イオンモール多摩平の森」と『WAFU』
「イオンモール多摩平の森」交番前入口。
「カワセミハウス」から徒歩10分弱のところには、「イオンモール多摩平の森」があり、遊んだ後のお買い物や食事に便利。子供と過ごすのに安心な設備も充実している。建物は3階建てで、保護者が見守りながら使える子供用トイレは3階にある。
3階のキッズトイレ。
赤ちゃんルームの調乳用給湯器。
また1~3階にそれぞれ赤ちゃんルームがあり、室温にも配慮された授乳やおむつ替えができるスペースのほか、ミルクを作れる調乳用給湯器なども用意されている。エレベーターは2カ所にあり、入り口付近はスロープ状になっているスペースもあって、ベビーカーや車椅子での移動に大きな問題はない。
『WAFU』の入口。
「イオンモール多摩平の森」は、1階にフードコートなど飲食店が多く賑やか。少し落ち着いて食事をしたいときは、外部棟にある『WAFU(ワフ)』を利用してみよう。医療法人が母体となったカフェとフィットネスクラブを併設したお店。子連れはもちろん、ヘルシーな食事を求める人など幅広いニーズに応えてくれるお店だ。
キッズカレー500円、キッズセットドリンク120円、キッズクラブ会員特典のアイス。
大人に人気なのは、メインを選べて3つの小鉢がつく3種のデリプレート1380円。小学生以下が対象のキッズメニューはお子様ハンバーグプレート680円とキッズカレー500円の2種類用意されている。キッズカレーは、特定原材料7品目を使用しておらず、あと口にほんのりスパイスを感じるマイルドなカレー。イオンモールアプリにあるキッズクラブ会員なら、アイスがプレゼントされる特典もあるので、利用してみては?
お子さん用にパンを注文する人も。
手描きイラスト入りのおしぼりと、折り紙。
子供用の椅子が用意されているほか、ベビーフードの温めやミルク用のお湯の提供などにも対応してもらえる。おしぼりにはスタッフがイラストを手描きし、折り紙のプレゼントもあって、子供と保護者が安心して食事ができるような工夫もありがたい。
トイレ隣には保育園。
『WAFU』の店内にトイレはないものの、同じ外部棟に一般のトイレと誰でもトイレがある。本館に移動する時間がない場合などは、こちらを利用しよう。
ほどよい日差しの下で自然に没入
本格的な夏になる前に、たくさん経験しておきたい外遊び。高原のように緑が濃く、湧水が流れる自然の中での体験は、ひと味違った思い出になりそう! それが駅から徒歩10分ほどでかなうのが黒川清流公園だ。地面から水が湧くことの不思議や、自然に近い雑木林、小川や池に、鳥や虫、貝やエビなど、実は生き物がたくさんいることをその目で見られる。新宿駅からでも40分ほどで辿り着ける自然の中で、天然の水遊びをしながら自然に没頭しよう。
写真・文=野崎さおり
※上記の情報は2026年4月現在のものです。
※料金・営業時間・定休日などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
※表記されている価格は税込みです。