雑誌を媒介にした人々の交流拠点
西国分寺駅
第11回
東京都立多摩図書館 東京マガジンバンクカレッジ
創刊号など約1万8000誌の雑誌を有し、その蔵書数が国内公立図書館では最大級を誇る『東京都立多摩図書館』。2年前、この膨大なコレクションの利用促進と、雑誌を仲立ちとした知的創造・交流の拠点づくりを目指し、「東京マガジンバンクカレッジ」が創設された。雑誌総合・多摩・鉄道の3部門ごとに、講演会やワークショップなど、数々のイベントが催されている。
そして今冬、鉄道部門の取り組みとして「中央線が好きだ。を書く」のワークショップが全3回の日程で開催された。
「マガジンとコラボすることで、自己表現や交流する楽しさを体験してほしいんです」と、『東京都立多摩図書館』情報サービス担当の伊藤さん。講師は小誌制作陣の3名。ドキドキしながら会場に向かうと、中央線や沿線の街に関心を抱く人々が集結し、心の内をカタチにしようと目を輝かせていた。
参加者たちはグループに分かれ、自ら決めたテーマに沿って、闊達に意見交換。ラフ書き、取材、レイアウトと、編集の工程を学びながら、約1カ月半の講習期間を経てA5サイズの誌面を完成させた。
「中央線愛を和気あいあいと語り合い、こんなに個性が光る記事に仕上げていくなんて」と、伊藤さん。参加者の記事は図書館のホームページで公開中だ。
そもそも雑誌には特定のテーマを掘り下げたり、流行や世相を反映したり、図書とは違う魅力がある。「東京マガジンバンクカレッジ事業を通じて、利用者のニーズに応じたいろいろな雑誌を提供していきたいです」
DATA
『東京都立多摩図書館』は1987年(昭和62)の開館当初から雑誌収集に注力。2年前、立川からの移転を機に、新たに「東京マガジンバンクカレッジ」を開設した。◎JR中央線西国分寺駅南口から徒歩約7分。10時〜21時(土・日・祝は〜17時30分)、第1木ほか休。国分寺市泉町2-2-26 ☎042・359・4020
ワークショップで制作した記事について詳しくはこちらから
https://www.library.metro.tokyo.jp/guide/event/seminar/5050_20181114.html
撮影=オカダタカオ
上記の情報は2019年3月現在のものです。※料金・営業時間・休園(館)日、イベント内容・期間などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。