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プチ旅コンシェルジュへようこそ。
いつも通勤・通学など、日常の生活で利用する中央線の沿線や中央本線・青梅線。その先の沿線には、日帰りで楽しめるスポットがたくさんある。
この連載では、毎回さまざまなテーマで駅から日帰りで楽しめるおすすめコースを紹介。よく利用する駅にも、少し歩けば知らなかった魅力が見えてくる。
次の休日は中央線に乗ってプチ旅しよう!
長坂駅
山梨県北杜市 長坂駅から出かけるアートビレッジ巡り
北に八ヶ岳、南西に南アルプス、甲斐駒ヶ岳、南に富士山を望む山梨県北杜市の長坂地区は、隣町の小淵沢地区と並び、数多くの芸術家たちを魅了してきたまち。点在するアトリエやミュージアムを、自然が色付くなかのんびり巡り歩けば、豊かな感性が磨かれていく。
この記事の目次
目的地までのアクセスと歩き方
新宿駅から特急あずさで約1時間54分の韮崎駅または約1時間30分の甲府駅を下車し、中央本線の小淵沢方面行き各停に乗り換え、長坂駅下車。
特急あずさに乗るなら便利でおトクな「えきねっとチケットレスサービス」がおすすめ! スマートフォンから予約ができ、駅での特急券の受取不要でそのまま乗車することができる。
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アフリカンアートミュージアムへは約1.7km、清春芸術村へは約2.2km、翁へは約2.4kmの道のりで、履き慣れた靴が必須。標高約800mに位置するので防寒対策を忘れずに。長坂駅から車(タクシー利用)で5分ほど。本数は少ないものの、長坂駅から北杜市民バスが運行。時刻表を確認し、3号車 西線(愛称グリーンライン)を利用するのもいい。
▶北杜市民バスこちら
アフリカンアートミュージアム[長坂駅/ミュージアム]
ユーモラスな表情にアフリカ魂が宿る
そもそもアフリカンアートは欧米の影響が入る1945年以前の、アニミズム信仰が信じられていたころのもので、そのほとんどは儀礼に用いられたものばかり。人や動物をデフォルメしたユニークなもの、実在しない形のものなど、実は同じ国や村でも民族ごとに伝わる創世神話や信仰も異なるため、姿形が多様。「アフリカでは自然界にない整った形のものは作りません」と、マスクも立像も、シンメトリではなく、正方形、直線、真円を用いない。そのすべてがアフリカの人たちの精神を宿したものだ。
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清春(きよはる)芸術村[長坂駅/ミュージアム]
天気や季節で変わるニュアンスも楽しみ
シンボルがこの『ラ・リューシュ』(写真)。シャガールやモジリアニなど、パリの画家たちが暮らしたアトリエ兼住居を再現したもので、現在もアーティストたちのアトリエとして活用されている。1階にミュージアムショップもあり、桜の香水やTシャツなどのオリジナルグッズも手に入る。カラフルなピクニックシートもあり、「芝生の上で寝転んでいただくときに便利です」と、スタッフ。
ほかにも、自然光による陰影が刻々と変わる『光の美術館』、『エッフェル塔の階段』などなど、今なお拡充中。四季、天候、時間帯ごとに表情を変え「自由に歩き回って発見を楽しんでください」と、スタッフ。4月には、樹齢約100年のサクラの大木が咲き誇る。倒木からも枝木を伸ばす生命力にも感服だ。
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翁[長坂駅/そば]
目にも舌にもうれしい極上の手打ちそば
大橋さんの薫陶を受ける若き職人さんによると、「白州のキノコ農家から仕入れるキノコは季節ごとに変わって、これも人気なんですよ」。季節のきのこつけそば1600円は、ヒマラヤヒラタケ、キクラゲなどのキノコがザクザクと入り、山椒の芳香にもため息が出る。ほかではちょっとお目にかかれない一品だ。
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秋色を堪能し、次は桜の季節に訪れたい
凍(いて)が厳しい12月~3月は冬籠りするという長坂。巡るなら、秋色に染まる今がチャンスだ。竹細工の工房、郷土史料館など、ほかにも訪ねたいアートスポットが目白押し。そして、地元の人たちが誇る桜の季節に、きっとまた訪れたくなることだろう。
取材・文=林 さゆり 撮影=原 幹和
※上記の情報は2023年10月現在のものです。
※料金・営業時間・定休日などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
※表記されている価格は税込みです。
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