連なる赤鳥居は異界への入り口?
東小金井駅
笠森稲荷神社 [東小金井駅]
連雀通り沿いで目を引くのが赤鳥居だ。
大願成就に感謝する約30基が連なり、訪れた人を御神木へと誘う。
御神木は鴨下桜だ。
徳川吉宗公の幕命により採取した山桜の一つを接ぎ木したもので、地主の名前から命名。樹齢300年余りと伝わる古木で、小金井市内の3カ所にしかない希少種だ。
春、境内では、濃紅の関山(かんざん)、白緑の欝金(うこん)といった八重桜が色とりどりの花で謳歌する。
「4月中旬はさながら桜の森といった風情です。夏は葉桜ですが、木陰が涼を呼んで昼寝する方もおられます」とは、氏子総代で、代々神社を守りする大久保家12代目の徹さんだ。
もともと、元文元年(1736)創建時は大久保家の屋敷内社だったが、天保11年(1840)に京都の伏見稲荷で分霊。ご祭神は五穀・食物を司る倉稲魂神(ウカノミタマノミコト)で、御神体入りの石の祠を持ち帰り、屋敷と伏見稲荷に向かう西向き社殿を現在地に建立したという。
月に1〜2回、社殿の扉が開き、御朱印やみくじ、境内で育つ榊の頒布もあるが、普段はひっそり静か。
とはいえ、氏子さんたちによる草取りや掃除が行き届き、手水鉢に飾られる季節の花や、社殿周辺に無数に並ぶ奉納キツネが参拝客の目を和ましてくれる。
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DATA
JR中央線東小金井駅南口から徒歩16分。
小金井市東町1-40-13 ☎042-381-3500(小金井神社)
https://x.com/mfgz1uto0jxuqoe
取材・文=林 さゆり 撮影=逢坂 聡
上記の情報は2024年6月現在のものです。
※料金・営業時間・定休(休館・休園)日、イベント内容・期間などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
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