山梨県では希少な酒蔵! 地酒と蔵元料理を堪能
山梨市駅
養老酒造・槽(ふね)・酒蔵 櫂(かい)[山梨市駅/酒蔵・カフェ・食事処]
嘉永2(1849)年創業の造り酒屋が母屋を改装。1階のカフェ『槽』では利き酒セット(おまかせ3種)770円は外せない。口に含むと、普通酒の「養老」は昔ながらのふくよかさ。大吟醸の「567(みろく)」は香り華やかで、長野産の酒米ヒトゴコチを採用した一番人気の生原酒「櫂」は、米の旨味の力強さを感じる辛口。
もう一つの目当ては、2階の食事処『酒蔵 櫂』で味わえる蔵元ごはん2280円だ。
5日ほど酒粕に漬けた鮭は風味深く濃く、「養老」を加えて2日間煮込んだ豚の角煮はほろほろ。あっさり仕立ての粕汁には旬野菜がゴロゴロ。「鮭はこの家に伝わるまかない料理で、豚の角煮は義母のレシピです」と女将の窪田尚子さん。酒のアイスに、地元フルーツのスムージーなど、デザートも手抜かりなしだ。
要予約の酒蔵見学も楽しみだ。
酒蔵は県内12蔵のみで、山梨市では唯一と希少。秩父山系の超軟水の笛吹川伏流水を用い、和釜で米を蒸し、仕込み、槽と呼ぶ木枠でもろみをやさしくゆっくり2日かけて搾る。昔ながらの手法ゆえ、ふくよかな旨味が特徴的だ。
杜氏を務めるのは、尚子さんの夫で6代目蔵主の裕光さんだ。「糖をしっかり酵母が食って、アルコールを出すから、本醸造に添加する醸造アルコールはほんのわずかです」。
見学に応じられないタイミングもあるが、「2月の第2日曜日に行う蔵開きがおすすめです」。
小さな蔵ゆえ、滅多に市場に出回らない逸品揃い。胸にかき抱いて持ち帰りたい。
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DATA
JR中央本線山梨市駅から徒歩約40分。
または、山梨市駅から市営バス山梨循環線北回り約10分の「八幡神社」下車、すぐ。
槽:11時30分~16時30分 LO、酒蔵 櫂:11時30分〜16時(ランチのみ15時 LO)・18時〜21時15分 LO、月・第2・4火夜休(月曜日が祝日の場合は翌火休)。
酒蔵見学:12時30分〜(2日前までに日時を要相談。酒造りの都合で見学できない場合あり)
見学料:日本酒2種試飲付き500円(酒蔵 櫂で食事をする場合は300円)
山梨県山梨市北567
☎ 0553-22-4047
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取材・文=林 さゆり 撮影=逢坂 聡
上記の情報は2024年12月現在のものです。
※料金・営業時間・定休(休館・休園)日、イベント内容・期間などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。