
頑張った日の後には、仕事帰りにふらっと寄り道して晩ごはんはいかが?
1人でご飯って少しハードルが高い? 実は、中央線沿線にはソロ客歓迎のお店がたくさんある。メニューの内容だったり、お店の雰囲気も優しい気遣いがいっぱい詰まっている。
毎日の通勤は中央線、きっとそんなあなたに役立つ連載だ。

神田駅
クラフトビールと一緒にパブ飯&ビストロごはんも堪能! 異国ムード漂うビアバーでひとり飲み
多くのオフィスビルが立ち並ぶ神田駅周辺。仕事の疲れを癒やしたいビジネスパーソンのために、数多くの居酒屋やレストランが軒を連ねるグルメゾーンとしても人気のエリアだ。今回訪ねた『Bar Malt Road(バー モルト ロード)』は、クラフトビールを片手に軽くつまんだり、しっかり食事を楽しんだり。異国ムードが漂うビアバーで、ちょっと大人の時間を過ごしたい。
この記事の目次
店内にちりばめられた異国ムードに心躍る

この店があるのは、神田駅前の店舗がひしめき合うにぎやかなエリアを進んだ先にある、やや落ち着いた一八通り。ビル入口を華やかに彩る装飾が目をひく。

階段の壁は、海外ビールのラベルで埋め尽くされている。ビール好きなら店内にたどり着くまでに、この階段で心が奪われてしまう。

店内の壁にもたくさんの海外ビールのポスターやボトルがディスプレイされていて、まるでイギリスの田舎町の酒場を訪れたような気分だ。

入口近くには、こんな可愛いビールタップも! 一見、おひとりさまにはハードルが高そうに感じるビアバーだが、そこにはワクワクと心躍る世界が広がっていた。
お客さんの年齢層は30〜50代が中心とやや高め。だがその分、店内は落ち着いたムードがあり、“大人”なお客さんが多い。女性一人でもゆったりと過ごせるのがうれしい。
お客さんの年齢層は30〜50代が中心とやや高め。だがその分、店内は落ち着いたムードがあり、“大人”なお客さんが多い。女性一人でもゆったりと過ごせるのがうれしい。
スコットランドで魅了されたクラフトビールの世界

オーナー・秋元伸洋(のぶひろ)さんが、最初に勤めたのはカクテルやウイスキーをメインとしたショットバーだったが、スコットランドを旅した時に出会ったクラフトビールに衝撃を受けたそう。

「それまで日本で飲んでいたビールに比べたら、ぬるいし、泡も少ない。それなのに、なぜだか美味しかった。みんなビールを片手に楽しそうにしていたのも印象的でした」と秋元さん。日本でクラフトビールがまだほとんど知られていない、20年近く前のことだった。

「それから世界中のビールを知れば知るほど奥深くて、おもしろくて」ビールの世界にハマっていったそうだ。現在はクラフトビールをメインに、ウイスキーなどのモルト系のお酒も多く取り揃える。
種類豊富なビールと料理も、ハーフサイズなら試しやすい

店内で飲めるクラフトビールは樽生が8種類。国内外のものを織り交ぜて、伝統的なものから流行りのものまでラインナップ。1杯目はライトに、最後は少し重ためにといった流れをイメージして、ビアスタイルも幅広く揃えている。また、ボトルビールはベルギーやドイツなどを中心に50種以上。

中でも定番ビールはFuller’s LONDON PRIDE。紅茶のような香りが印象的で、口当たりの軽やかなイングリッシュエールだ。今回はハーフパイント980円で。

メニューを見ると、ビールにあいそうな料理が並んでいる。サラダがわりにオーダーしたのは「森森ブロッコリー」680円。その名の通り、山盛りのブロッコリーをアンチョビガーリックのソースで味わうシンプルな料理だが、これが見事ビールにマッチ!

そしてパブといえば、やっぱり外せないのはフィッシュ&チップス。Sサイズ950円が用意されているのがおひとりさまにもうれしい。ビールを加えた衣でパリッと揚げた真ダラと、太めにカットされたポテト。これを自家製タルタルソースにディップしながらビールと一緒に楽しむことこそが、まさにパブの醍醐味だ。
黒ビールとよく合う白レバーのブリュレは初めての味!

メニューの中で特に気になった料理がこちら。「白レバーのブリュレパテ」900円。ブリュレといえばスイーツのイメージだが、このメニューではレバーパテを提供する前にキャラメリゼする。鮮度の良い白レバーは、そのままでも臭みが少なく濃厚でまろやか。通常のレバーよりも食べやすいが、キャラメリゼすることで少しスイーツにも近い味わいに。レバーが苦手な女性にも人気というのも納得だ。
「このメニューには黒ビールがよく合うんですよ」と秋元さん。濃厚なレバーに負けないコクと苦味の中にほんのりとした甘さがあり、喉越しとともにリッチな味わいが感じられた。
他にも自家製プレッツェル、シェパーズパイなど、食指が動くメニューが多く、目移りしてしまうが、本日はこれまで! 次回、また新しいメニューと出合うためにとっておこう。
「このメニューには黒ビールがよく合うんですよ」と秋元さん。濃厚なレバーに負けないコクと苦味の中にほんのりとした甘さがあり、喉越しとともにリッチな味わいが感じられた。
他にも自家製プレッツェル、シェパーズパイなど、食指が動くメニューが多く、目移りしてしまうが、本日はこれまで! 次回、また新しいメニューと出合うためにとっておこう。

思い思いのスタイルでビールを楽しめるこの店。今度は大皿のメニューを楽しむために、仲間を誘って訪れたい。
クラフトビールには多様な楽しみ方がある
生とボトル、生産国やブルワリーなど、ビールそれぞれの個性を味わえるのが、ビアバー最大の魅力だ。さらにこの店のビールは一期一会。1週間で2、3種類は替わるので、訪れるたびに違うビールを楽しめる。
フレッシュな味わいの生と、瓶の中で2次発酵させることで深みが増すベルギーなどのボトルビールとの飲み比べ。同じ「生」でも味わいが全く違うことを感じてみるのも良いだろう。
10月には各地で開催されるオクトーバーフェストに合わせたビールが登場。その後はクリスマスに向けたウィンタービール。そして夏にはサマービール。シーズンごとにビールの味わいも変化する。
ぜひ、何度も足を運んで、お気に入りのビールを見つけてみて!
取材・文・撮影=篠原美帆
上記の情報は2025年9月現在のものです。
※料金・営業時間・定休日などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
※表記されている価格は税込みです。