友人や家族など大切な方と会うときは、中央線沿線ならではの手みやげを持っていこう。
地元の素材を取り入れていたり、その土地の個性が表れていたりと、中央線の手みやげには地域の話題がたくさん詰まっている。そんな一品を持参すれば、あなたが暮らす街の話題で盛り上がるかも。
中央線沿線にお住まいの方、中央線をよく利用される方必見の連載。
阿佐ケ谷駅吉祥寺駅
キュートなボディに、餡と幸せがぎっしり! 阿佐ケ谷駅・吉祥寺駅のたい焼き
街で見かけると、ふと手を伸ばしたくなる、罪なヤツ。昨今では、王道のスタイルだけでなく、進化を遂げた変わり種もあり、見て楽しいのも魅力のひとつだ。小麦香る薄皮や、みっちり詰まった甘い餡は、温かいお茶やコーヒーと相性バッチリ。肌寒さが増すこの季節は、ほっこり心温まるたい焼きを贈りたい。
一丁焼きで焼かれた渾身の一匹
『鯛焼きのよしかわ』の鯛焼き
店主の吉川好英さんは、1976年式の初代ハイエースを移動販売車に改造。15年ほど前から商売を始め、土曜限定で吉祥寺の材木屋の隣に現れる。「一匹一匹、丹精込めて」と、一丁焼きで丁寧に焼かれた鯛焼きは、頭から尾の先まで餡が詰まり、はちきれんばかりだ。手で割ってみると、北海道産とよみ大納言を炊いて作った粒餡の、明るい小豆色が鮮やか。ひと口かじりつけば、薄~い皮のサクサク軽い食感が心地よく、北海道産小麦粉のふくよかな香りがふわり。たっぷりの粒餡ははじめホクホク、追ってなめらかな舌触り、こっくり深い甘みが口中を埋め尽くす。それでいて、後味はしつこさ皆無。もうひとつ!と、つい手を伸ばしてしまいそうだ。
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インパクト大の斬新なスタイル
『たいやき ともえ庵』のたいやきの開き
「たいやき ともえ庵」は一丁焼のたい焼きも美味しいが、変わり種として人気なのがたいやきの開きだ。「焼きたての皮のパリっとした食感を、時間が経っても残せないものか」と、思案した店主によって約7年間の構想を経て開発された。文字通り半分に開いたたいやきを、薄く生地をひいた鉄板にのせ、改造したイカ焼き用のプレス機でギュギュっと潰す。焦げ付かないギリギリのところで、焼き台の上に設置された棚に移し、2時間ほど水分を飛ばして、完成だ。ひと口大に割って口に運べば、皮の部分はもはや煎餅のごとくパリッパリ。香ばしさもたまらない。餡は水分が抜けた分、甘さが際立ち乙な味だ。また、乾かす際に醤油を塗り、ゴマを振ったみりん干しも。こちらは醤油の塩気が餡の甘みを引き立て、酒のつまみに◎。「割れても構わない人限定」で通販も行っている。
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取材・文=高橋健太(teamまめ) 撮影=オカダタカオ
上記の情報は2021年10月現在のものです。
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