友人や家族など大切な方と会うときは、中央線沿線ならではの手みやげを持っていこう。
地元の素材を取り入れていたり、その土地の個性が表れていたりと、中央線の手みやげには地域の話題がたくさん詰まっている。そんな一品を持参すれば、あなたが暮らす街の話題で盛り上がるかも。
中央線沿線にお住まいの方、中央線をよく利用される方必見の連載。
吉祥寺駅国分寺駅
クルミやカボチャ、旬の味覚が満載。国分寺・吉祥寺の秋の焼き菓子
たわわに実った木の実や果実がいろいろなスイーツに姿を変え、登場する秋。なかでも香ばしい焼き菓子は、歯ざわりのよさ、香りの豊かさに、誰もが笑みをこぼしてしまう。湯気の立つ温かいお茶のお供にもうってつけ。さぁ、小さな秋を届けに行こう。
クルミのほろ苦さと香ばしさにうっとり
スイーツ・秦(はた)[国分寺駅/焼き菓子・喫茶]
あんこや寒天、あんずのシロップ煮に至るまで、すべて手作りする喫茶店の始まりは、焼き菓子店。2015年の創業以来、人気を誇るのは、スイス伝統のクルミの焼き菓子・エンガディナーだ。「クルミが大好きなの。たっぷり贅沢に味わいたくて」とにこやかに笑うのは、店主の池田フサさん。クルミといえば信州産が有名だが、「うちでは、こくベジ(国分寺産農産物)を使うんですよ」。断面を見ると、キャラメルの中に大粒クルミがぎっしり。ローストして甘みを出し、渋皮をあえて少し残して風味を際立たせている。食べるとサクサクほろほろのクッキーの後から、ほろ苦キャラメルが口の中でやわらかくとろけ、クルミの香ばしさとほんのりした渋みが立ち上る。幾重にも重なる風味をじっくり味わいたい。
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日ごと異なる姿で登場する秋味の焼き菓子たち
『Dragon Michiko』の日替わりマフィンとタルト
英国カフェなどで菓子作りを学んだ店主の山口道子さんは、ある時、健康を気遣う友人たちに触発され、ヴィーガンケーキを焼いてみた。「それがうまくいかなくて(笑)」と、一念発起。乳製品の代わりに豆乳や植物性油を用い、オーガニック食材で試行錯誤。レシピを完成させると、2018年に店を構えた。ショーケースには、マフィン、タルト、クッキーなどが勢揃い。週に何度も通うお客さんのため、同じ旬の食材を用いてもラインナップは日替わりだ。リンゴならタルトタタン風、紅茶と合わせたケーキ、アップルパイに。カボチャなら、プリン、マフィンに。栗、サツマイモ、ナッツなどと組み合わせれば、バリエーションは無限大。香り際立ち、軽やかな食後感も魅力的。一期一会を楽しみたい。
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取材・文=佐藤さゆり(teamまめ) 撮影=オカダタカオ
上記の情報は2021年9月現在のものです。
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