窓下の青梅線とスパイシーなカレーに心が弾む
青梅駅
夏への扉
1933年(昭和8)建築の元眼科医院で、1989年(平成元)に喫茶店を開業したのは店主の山田勝一さん。窓辺では、店主夫妻が骨董市で見つけた雑器が陽光を受けて次なる持ち主を待つ。「うちは、隠れ自然食の店なんですよ」と話す山田さんは、かつて河辺駅近くの自然食品店2階で、自然食レストランを切り盛りしていた腕を持つ。人気は、玄米ライスの野菜カレー(サラダ付き950円)だ。旬野菜がゴロゴロで、口に運べば、コリアンダーやクミンなど、スパイスごとに種を剥き、挽いて粉にし、炒った、鮮烈でスパイシーな香りが口中を駆け抜ける。
食後は季節替わりの自家製ケーキ400円を。定番のカボチャケーキは素朴な甘みにほっこりする。コーヒーもいいが、シナモン、ショウガを効かせたチャイ500円(セットドリンクは100円引き)との相性も抜群だ。
アートを飾る店内では、心地よいジャズの音色に紛れて、時折ガタンゴトンと轟音が窓下から湧き上がる。観音開きの木枠の窓の外、草木が風に揺れ、青梅線が駆け抜ける。一幅の絵のような光景につい見惚れてしまう。
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DATA
JR青梅線青梅駅から徒歩約4分。
10時〜18時、火休
青梅市住江町16
☎0428-24-4721
https://www.omekanko.gr.jp/spot/02001/
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