東小金井駅
【2日目】中央線コーヒーフェスティバルでこだわりのコーヒーを堪能する~みんな違ってみんな美味しい! 新たなコーヒーに出合う幸せ~
中央線沿線の文化に育まれてきたコーヒーの世界を、ギュッと凝縮したイベント「中央線コーヒーフェスティバル2023 Spring」。
4月22・23日の2日間にわたって行われ、個性派ぞろいの店舗は協調しながらさらに高みをめざし、イベントを盛り上げていた。その様子をレポート。芳醇な香りや味は伝えられないが、きっと読めば読むほど実際に飲んでみたくなるだろう。そんなあなたを店主はいつでも大歓迎してくれるはず。さぁ、お目当てのコーヒーを求めて、中央線に乗り込もう。
★イベントレポート【1日目】はこちら
この記事の目次
- コーヒーをより豊かな味に演出するスイーツも見逃せない
- 珈琲や 東小金井工房[東小金井駅]
200種類の豆から自分だけの焙煎を選ぶ愉しみ - 東京学芸大学 note cafe[武蔵小金井駅]
焼き立てパンと本格コーヒーが味わえるカレッジカフェ - Philosophia Coffee Roaster 高架下Ond焙煎所[武蔵境駅]
生産者の想いや物語を伝える焙煎所 - MR ROASTER[武蔵境駅]
自家製スイーツによく合う深煎りコーヒー - PRANKS COFFEE 小金井六地蔵[武蔵小金井駅]
コーヒー好きの魔法にかけられた至福の一杯 - MEITOKU珈琲ロースター うっしぃ珈琲[武蔵小金井駅]
粗く砕いた豆で淹れる独自の手法
コーヒーをより豊かな味に演出するスイーツも見逃せない
会場に着いたのは昼過ぎだったが、すでに長蛇の列ができている店舗も。1日目の様子をSNSで知り、急きょ予定を変更して来場した人も多いそう。確かにこれだけのこだわりのコーヒー店が集結すると知れば、東小金井に向かわないのは損である。
200種類の豆から自分だけの焙煎を選ぶ愉しみ
珈琲や 東小金井工房[東小金井駅]
ブラジル YKK農園ボンフィーノ
本日1杯目にいただいたのは、会場となった「コミュニティステーション東小金井」に店を構える『珈琲や 東小金井工房』のブラジルYKK農園ボンフィーノ。セミライトとボディの2種類の焙煎から選べるということで、まずは苦味系のボディをチョイス。苦味といっても後味が残らずすっきりしていて黒糖のような甘味も感じられ、1日のスタートにはぴったりの1杯だ。店内でいただいたのでマグカップでの提供だったが、テイクアウト用に紙コップでの提供も行われていた。
「オーダーをいただいてから焙煎士がその都度、焙煎しています。種類がたくさんあって迷ってしまったらぜひ相談してください。皆さんにとってのおいしいコーヒーを一緒に見つけることができたらうれしいです」。
焼き立てパンと本格コーヒーが味わえるカレッジカフェ
東京学芸大学 note cafe(ノートカフェ)[武蔵小金井駅]
ハウスブレンド
次に訪れたのは武蔵小金井のベーカリーカフェ『東京学芸大学 note cafe』。東京学芸大学内の附属図書館に併設するカフェで、コーヒーは先ほど訪れた『珈琲や』が提供している。今回いただいたハウスブレンドも、『珈琲や』のオリジナルブレンドにグアテマラをブレンドしたものだそう。ブラジル、コロンビア、ガテマラのブレンドをハイローストで仕上げたブレンドコーヒーは、苦味と酸味のバランスがちょうどいい塩梅で飲みやすく、スッキリとした口当たり。ランチといっしょにいただくコーヒーに最適だ。こんなにおいしいコーヒーを大学内で飲めるなんて、学生さんたちが羨ましい。
学生向けとはいえコーヒーは本格派。『珈琲や』から届く焙煎したての新鮮な豆を、その日に挽いて提供。豆は週ごとに変わり、ブレンドコーヒー200円、スペシャルコーヒー250円という価格設定もうれしい。
「コーヒーは浅煎りと深煎りを用意しているのでお好みでどうぞ。浅煎りにはアップルパイ、深煎りにはつぶつぶチョコパンがオススメです」と店長の大木直さん。
生産者の想いや物語を伝える焙煎所
Philosophia Coffee Roaster(フィロソフィア コーヒー ロースター) 高架下Ond焙煎所[武蔵境駅]
エチオピア グジ
少し甘いものも食べたくなったところで、店頭に並べられた焼き菓子に惹かれて『Philosophia Coffee Roaster 高架下Ond焙煎所』を訪れる。
焙煎士・轟哲之さんのおすすめは店舗でも人気のあるエチオピアということで、エチオピア グジをセレクト。有機JAS認証を受けた豆を浅煎りに仕上げ、93℃のお湯を注ぎ撹拌、豆の量の15倍の湯量で抽出したスペシャルティコーヒーは、口に含むと明るい柑橘系のフレーバーがふわりと広がる。
「産地にまつわる物語も伝えることで生産者を応援していきたい」と語る轟さん。コーヒーには産地ごと、農園ごとにさまざまな物語があり、そうしたエッセンスがコーヒーの愉しみを広げてくれる。
自家製スイーツによく合う深煎りコーヒー
MR ROASTER(エムアール ロースター)[武蔵境駅]
MR BLEND
浅煎りのコーヒーが続いたので、ガツンと苦味の効いたコーヒーが飲みたくなって『MR ROASTER』の深煎りブレンドコーヒーをいただくことに。
店名を冠したフルシティローストのMR BLENDは、深煎りに合うブラジルとコロンビアなどの豆を直火式の小型焙煎機で焙煎して1杯ずつ丁寧にハンドドリップ。深煎りならではの苦味に加え、甘みとコクが体にじんわりと染みていく感覚が心地よい。
「自分たちが行きたくなるようなカフェをかたちにした」との言葉通り、アンティークが飾られた店内は小さいけれどゆったりと過ごせる空間だ。
コーヒー好きの魔法にかけられた至福の一杯
PRANKS COFFEE(プランクス コーヒー) 小金井六地蔵[武蔵小金井駅]
コスタリカ ブラックハニー
次に訪れたのは武蔵小金井でコーヒースタンドを営む『PRANKS COFFEE』。5種類のシングルオリジンコーヒーから選んだのは、中煎りのコスタリカ ブラックハニー。甘みと酸味のバランスがよく、まろやかで飲みやすい。『サビネコ食堂』提供のクッキーとの相性もバツグンだ。
「でも一番大事なのは、淹れるときに“おいしくなぁれ!”の気持ちを込めることです(笑)」。
「サードウェーブの流行りに流されず、毎日飽きずに飲んでいただける豆のチョイスや焙煎を心がけています。ほっとひと息つけるスポットでお気に入りのコーヒーを見つけてください」。
※設備の都合により、夏季は黄金の水でのご提供をお休みしています。
粗く砕いた豆で淹れる独自の手法
MEITOKU珈琲ロースター うっしぃ珈琲[武蔵小金井駅]
キリマンジャロ
最後の1杯として選んだのは、武蔵小金井にある『うっしぃ珈琲』のちょっとユニークな手法で淹れたコーヒー。オーナーの牛迫真由美さんがコーヒーを学んでいる時に出合った「MEITOKU珈琲ロースター」の手法で、炭火で自家焙煎した豆を一度わざと粗く砕き、「チャフ」と呼ばれる薄皮を丁寧に取り除いてから抽出するというもの。
「こうすることで、えぐみがなく、冷めても味が変わらないやさしいコーヒーになるんです」。
「人が集う、心地よい空間をつくりたい」という牛迫さんの言葉通り、手描きの看板が迎えてくれる店内は友達の家に遊びに来たようなほっとする空間だ。
日曜ということもあり、小さな子ども連れのファミリーも目立った2日目。若いカップルや年配のご夫婦、犬の散歩ついでに立ち寄った人、一人でじっくりと味わう男性、異国の言葉が飛び交う外国人グループなど、中央線らしい多様なコーヒー好きで賑わった。
イベント限定のブレンドやなかなか味わえない希少な豆など、いろいろなコーヒーを飲み比べられるのもコーヒーフェスティバルならではの体験。普段はハードルの高いロースタリー専門店などのコーヒーも気軽にテイスティングすることができ、「コーヒーって奥が深い!」と改めて実感した。
しかし、これもまだ氷山の一角。実店舗にはまだまだ店主のこだわりのコーヒーがあるそうだ。これは訪ねて行かなければ。
皆さんもお気に入りのコーヒーを探しに、中央線コーヒー散歩に出かけてみてはいかがですか。
こだわりのコーヒー詰合せセットが当たる!
春の中央線コーヒー屋さん、まちめぐりスタンプラリー
「中央線コーヒーフェスティバル」終了後も、こだわりのコーヒー詰合せセットが当たるスタンプラリーを開催。今回の出店店舗の中から「まちめぐりスタンプラリーの対象店舗」の実店舗をめぐり、3つのスタンプを集めると、抽選で20名様に中央線沿線こだわりのコーヒー詰合せセットが当たる。さらに、対象店舗すべてをめぐり、スタンプを集めた方には、抽選で5名様にハンドドリップセットが当たるチャンスも。
“フェス”ロスになってしまった、当日行きそびれてしまった、そんな人も「中央線コーヒーフェスティバル」の余韻を楽しんでほしい。
2023年4月24 日(月)~5月31日(水)
■参加方法
①「中央線と暮らす」アプリをダウンロードし、「中央線コーヒーフェスティバル」ページを開く。
②対象店舗内に設置されたポスターの2次元コードをアプリで読み取り、スタンプを1つゲット。
③お店をめぐり、指定のスタンプ数が集まったら応募。
■参加料
無料
■参加店舗
こちら
取材・文=切替智子、撮影= オカダタカオ、編集=加藤有子
上記の情報は2023年4月現在のものです。
※料金・営業時間・休園(館)日、イベント内容・期間などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
※表記されている価格は税込みです。
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