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あの国の「朝ごはん」が気になる! 海外グルメ店3選
街に降り立てば、目に映る各国料理の看板。世界の料理が雑多に軒を連ねる中央線沿線では、どの店を選ぶか迷うところだが、今回は少し視点を変えて“朝ごはん”に着目しよう。日本でも馴染みあるメニューが、現地では朝ごはんとして食べられていることを知ったり、ごく一部の地域でしか食べられていないニッチな朝食メニューに出合えたり、新たな発見に目が覚めること間違いなし!
※今回掲載の店舗では、モーニング営業は行っておりません。
この記事の目次
寝坊すけの胃袋を覚醒させる、ベトナムの朝食
フォーとバインミーのお店 Pho You[三鷹駅/ベトナム料理]
店の看板メニューである鶏のフォー780円は、ベトナムでは朝食の定番。「現地では、麺料理というより汁物というイメージで、スープが多い方が喜ばれます」と話すのは、店長のグエンさん。鶏ガラスープの滋味深さとツルツルの米粉麺が心地よく、昼に活力を促すも、夜飲みの〆にもぴったり。
ほかにも米粉パンに自家製ベトナムハムや野菜、ダイコンとニンジンの酢の物などを挟み込んだバインミー680円~(左)や、蒸したもち米にハム、鶏ジャーキー、ワケギを沿えたベトナムのおこわ・ソイ550円(右)なども朝食の定番。バインミーはボリュームたっぷりで腹持ち◎。ソイはあっさり塩味で、ホッとひと息つく味わいだ。食後にベトナムコーヒー550円を飲めば、すっかり現地にいるような気分に。
左からオーナーの田中孝弥さん、シェフのビンさん、店長のグエンさん。ベトナムのホテルの料理人だったビンさんは、綿密に計算された香菜や塩味、スパイスのバランスで、現地の味をもとに、日本人好みのマイルドで優しい味わいにアレンジしている。
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現地では朝食にも軽食にも。ロシアのソウルフード
KOTO TAMO PEVA(コ.トゥ.タモ.ペヴァ)[東中野駅/ロシア料理]
モスクワなどで伝統的に食べられている朝食が、ロシア風パンケーキのブリヌイ650円だ。「朝食はもちろん、ティータイムのお菓子としても馴染み深いですね」と、店主の佐々木洋一さん。店では、サーモンマリネや野菜をたっぷりはさむのがポイント。強力粉を捏ね、イーストで発酵させたフワフワ生地の甘さがサーモンの塩味を引き立て、ヨーグルトと生クリームを合わせたスメタナの微かな酸味が後味爽やかだ。酒のつまみとしてもいける。
もちろんお店では、ロシア料理の定番ボルシチ650円(左)とピロシキ1個250円(右)も用意。ビーツの色味が鮮やかにスープに映えるボルシチは、牛骨の厚みある風味と野菜の甘み、ハーブの香りが口中に広がる。肉、野菜といった具材を選べるピロシキもほおばり、ご機嫌なひとときだ。
佐々木さんは、「いろいろな国の文化が複雑にミックスされた、謎めいた雰囲気がたまらなくて」と、新宿のロシア料理店で修業を積み、東中野に自店を構えた。
深い旨味で活力みなぎる。ペルーの煮込み
南米ペルー料理 Misky(ミスキー)[八王子駅/ペルー料理]
穀物や野菜、海産物など、食材が豊富なペルー。朝はパンにヨーグルトを合わせるのが主流だが、ペルー第2の都市・アレキパではアドボ・アレキペニョ1529円という煮込み料理がご当地朝食の定番だ。圧力鍋でトロトロに煮込んだ豚バラ肉は、ペルーの赤唐辛子で真っ赤。口に運ぶと、予想に反して辛さはなく、豚バラ肉と炒めたタマネギの深い甘み、ニンニク、唐辛子の香りが後引く味わいで、お酒に、ご飯に、相性良し。
店の一番人気は、牛ハツの串焼き・アンティクチョス902円。「ペルーではそこかしこで、串焼きの屋台が出ているんです」と、店主の金城ウーゴさん。特製タレを何度も塗りながら焼いたハツは、肉の旨味がダイレクトに飛び込みクセになる。3種のオリジナルソースで味変するのも乙だ。
故郷であるペルーのレストランで働いていた金城さんは、日本に来て30年。「さまざまな文化が入り混じったペルー料理は、日本の食材とも相性バッチリです」と、胸を張る。
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取材・文=高橋健太(teamまめ) 撮影=オカダタカオ
上記の情報は2021年7月現在のものです。
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