雄大な富士山と朱塗りの忠霊塔が織りなす絶景を拝む
下吉田駅
新倉富士浅間神社(あらくら ふじ せんげんじんじゃ) [下吉田駅]
慶雲3年(706)創建と伝わる神社は、新倉山浅間公園を御神域とする地域の守り神だ。森を背に本殿が静かに立ち、木花咲耶姫命(コノハナサクヤヒメノミコト)、大山祗命(オオヤマヅミノミコト)、瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)を祀る。この社殿は本殿を雨風から守る覆屋(おおいや)と呼ばれ、昇殿参拝すれば、約350年前に再建された社殿の中の本殿を間近に拝める。
鬼瓦の原型と伝わる面を屋根に据え、その下の宝珠を抱く龍が見事。「龍の玉は如意宝珠と言い、ありとあらゆる願いが叶う、大願成就のご利益ありと言われています」と、神職の渡邊平蔵さん。富士山の青と朱の提灯も艶やか。60年に一度、御神体が衣替えする珍しい神事「御更衣祭」にあやかり、「提灯の『神』の字は示す篇ではなく衣篇。初代提灯職人さんの洒落です」。この提灯を模したお清め蝋燭(ろうそく)2000円は、魔を払う桃の香りが芳しい。大願成就のお守り500円とともに、ぜひ手に入れたい。
本殿の脇にも注目。隠れるように鎮座するのは荒濱神社だ。織物の神様だが、たて糸とよこ糸で織ることに由来し、縁結びの神様に。「浅間神社より荒濱神社の方が古く、地域の人は親しみを込めて“ご隠居さん”と呼んでいます」。
参拝を済ませたら、398段の石段「さくや姫階段」を上り、展望デッキへ。朱塗りの忠霊塔越しに富士山が神々しく雲上に座る。
掲載されている記事
DATA
富士急行線下吉田駅から徒歩5分。
社務所は9時〜16時(年末年始は変更あり)、無休。
山梨県富士吉田市浅間2-4-1 ☎0555-23-2697
https://www.arakurafujisengen.com
https://www.instagram.com/arakura_sengen
※上記の情報は2023年11月現在のものです。
※料金・営業時間・定休日などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
※表記されている価格は税込みです。
- Tag