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プチ旅コンシェルジュへようこそ。
いつも通勤・通学など、日常の生活で利用する中央線の沿線や中央本線・青梅線。その先の沿線には、日帰りで楽しめるスポットがたくさんある。
この連載では、毎回さまざまなテーマで駅から日帰りで楽しめるおすすめコースを紹介。よく利用する駅にも、少し歩けば知らなかった魅力が見えてくる。
次の休日は中央線に乗ってプチ旅しよう!
箱根ケ崎駅
八高線箱根ケ崎駅から、里山が広がる野山北・六道山公園へ
八王子駅から埼玉県・群馬県方面へと伸びる八高線。県境の東京側に位置する箱根ケ崎駅近くには、狭山丘陵の西側にあたる野山北・六道山公園が広がっている。ここは、瑞穂町、武蔵村山市にまたがる都内最大の都市公園。多様ないきものが棲み暮らす自然豊かな里山だ。
この記事の目次
目的地までのアクセスと歩き方
新宿駅から青梅行き(快速)で約50分の拝島駅で八高線川越方面行きに乗り換え、約8分の箱根ケ崎駅を下車。八王子駅からは、川越方面行きで約25分。駅東口から『野山北・六道山公園』へ向かう。遊歩道が無数に走る中、今回は尾引山遊歩道から「展望台コース」に入り六道山展望台を経て、「山コース」を堪能。
公園外の『村山満月うどん』で昼食を摂ったら、再び公園に戻って「里コース」を辿り、里山民家を目指す。虫除け、長袖、水分を忘れずに。比較的歩きやすい道だが、泥がついてもいい滑りにくい靴で歩こう。
都立野山北・六道山公園 展望台・山コース[箱根ケ崎駅/公園]
里山の奥へ奥へ。動植物の息吹を感じる小径探訪
7月中旬から下旬にかけて、隣接する細田谷戸に白いウバユリが咲き誇るので、足を伸ばすのもいい。
「環境省が定める特定第二種国内希少野生動植物種のトウキョウサンショウウオです」と、広報の荒川さん。絶滅危惧種を守るための普及啓発として、都の許可を得て生体展示しているという。
また、ニホンノウサギ、タヌキなど、園内で目撃されている動物の剥製も展示。「アナグマはのっそのっそと歩く姿が可愛らしいんですよ」。山の中で出会えることを期待したい。
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村山満月うどん[箱根ケ崎駅/手打ちうどん店]
地元の粉も用いた武蔵村山伝統の村山かてうどん
カツオ節、煮干し、昆布に、タマネギなどの野菜の旨味を加えた出汁には、一度下茹でして余分な脂を落とした国産豚のバラ肉がたっぷり。ツヤピカのうどんはコシと弾力が強く、肉汁がよく絡む。後から、口中にやさしい旨味がふんわり広がっていく。そして、村山かてうどんの“糧”となるのが、うどんのざるに載っている旬野菜のおかずだ。サクサクの日替わり天ぷら、シャキシャキの地元野菜が、季節の香りを添えている。
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都立野山北・六道山公園 里コース[箱根ケ崎駅/公園]
人の手をかけて保全された美しき里の情景
板間の奥に座敷が2間あり、「のんびりお弁当を食べる方もいらっしゃいますよ」。開け放たれた障子の向こうには、春は菜の花、夏はスイカやヒマワリ、秋はコスモスが目を和ませるという。
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Ron’s cafe[箱根ケ崎駅/カフェ]
瑞穂町自慢の味を盛り込んだスイーツでひと息
また、シロップ漬けのイチゴを使ったスカッシュは初夏まで提供。近くの清水牧場で作られたジェラートを冠ったクリームソーダ700円で味わえば、なめらかな甘みと爽やかな喉越しにうっとり。疲れもいつの間にやら解けている。
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自然界のにぎやかな歌声も楽しみ
山ではさまざまな鳥の声、谷戸では蝉しぐれ、田んぼではカエルの合唱と、いきものの気配と、草木の匂い、彩りが濃厚。森林浴コースもあり、お気に入りの小径を見つけたい。里に下りれば地元自慢の食文化も魅力的で、豊かな里の恵に満ちている。
取材・文=林さゆり 撮影=逢坂 聡
上記の情報は2023年6月現在のものです。
※料金・営業時間・定休(休館・休園)日、イベント内容・期間などは変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。
※表記されている価格は税込みです。
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